あけびは日本、中国、朝鮮半島が原産で、食用としては果実と皮が利用されます。みつばあけびが主に栽培され、茎は漢方薬としても知られています。果実は紫色の楕円形で、ゼリー状の甘い果肉が特徴です。ビタミンCや葉酸、カリウムを多く含み、栄養価が高い反面、糖質もやや多めです。皮も調理次第でおいしく食べられます。



あけびとは?

あけびの原産地は日本のほか、中国や朝鮮半島です。複数の種類があり、なかでも一般的に栽培されているのはみつばあけびです。食用にするのは主に果実と皮ですが、茎は漢方で利尿作用や抗炎症作用があるとされ、薬用としても利用されます。

果実は5〜8cmの楕円形で、厚い皮の中にゼリー状の果肉があり、多くの小さな種子を包んでいます。熟すと紫色になり、外皮が縦に裂けて中身が露出します。果肉は半透明でとろりとしており、上品な甘さが特徴です。

果肉にはビタミンCが豊富で、100gあたりの含有量はイチゴに匹敵します。ただし、イチゴより糖質が多いため、摂取カロリーはやや高めです。また、ビタミンB群の一種である葉酸も比較的多く含まれています。

さらに、果皮にはカリウムが豊富に含まれているため、皮も工夫して食べるとよいでしょう。

 

調理との組み合わせ方

果肉は生のままスプーンですくって食べるのが一般的です。皮は揚げ物や炒め物に用いることができますが、やや苦味があるため、味噌などでしっかり味付けすると食べやすくなります。ただし、塩分の摂りすぎには注意しましょう。また、春先に伸びた新芽を摘んで、おひたしなどにして食べる地域もあります。

 

選び方

表面に傷がなく、果皮の色が鮮やかな紫色のものが良品です。

 

保存方法

果皮が割れているものは日持ちしないため、すぐに食べ切るのが理想です。まだ完熟していないものは、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。

あけびの効果

免疫力を高める

あけびに含まれるビタミンCは、身体の中に入ってくるウイルスを排除しようとする働きがある「白血球」を強化してくれます。それだけではなく、自らもウイルスを排除しようとする働きがあります。風邪が流行する時期には、ビタミンCを摂取することをおすすめします。

 

貧血を予防する効果

赤血球は約4か月で生まれ変わるため、体内では常に新しい赤血球がつくられています。あけびに含まれる葉酸は、赤血球のもととなる赤芽球をつくることに関与しており、赤芽球が正常につくられないと赤血球も正常につくられません。葉酸を摂取することは、正常な赤血球をつくることに役立ち、貧血の予防にもなります。

 

筋肉を正常に保つ効果

カリウムが不足すると、筋力の低下や痙攣などを起こすことがあります。あけびに含まれるカリウムは、ナトリウムと協働し、神経伝達をスムーズにすることで筋肉の収縮や弛緩を正常に保つ働きがあります。

こんな方におすすめ

免疫力を高めたい人

貧血が気になる人

筋肉の調子を整えたい人

おさらい

あけびは日本、中国、朝鮮半島が原産で、食用としては果実と皮が利用される

みつばあけびが主に栽培され、果実は紫色の楕円形で、ゼリー状の甘い果肉が特徴

ビタミンCや葉酸、カリウムを多く含み、栄養価が高い反面、糖質もやや多め


参考文献

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)


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