やまのいもは日本各地で栽培されており、その形はさまざまです。京都のやまのいもは、丸いもで「つくねいも」とも呼ばれます。収穫量は少ないですが、肉質が締まって水分が少なく、粘りが強い特徴があります。京都の宮津市では明治初期から栽培が行われ、海に近いことから土が一定の湿り気を帯び、乾湿を嫌ういも作りに適しています。生で食べられるため、すりおろしてとろろ汁にすると消化も良く、さらに栄養豊富で滋養があり、老化防止などの効果が期待されています。
やまのいもとは?
やまのいもは日本各地で栽培されていますが、その形はさまざまです。イチョウ型のいちょう芋、丸いやまといも、いせいも、他に細長い長いも、じねんじょなどがあります。
京都のやまのいもは、やまといもに属する丸いものです。つくねいもとも呼ばれています。子供の頭ほどにつくねた形であることから、こう呼ばれるようになりました。収穫量は少量ですが、品質は優れており、長いもやいちょう芋よりも肉質が締まって水分が少なく、粘りの非常に強いやまのいもです。粘りが強いことから、蕎麦のつなぎに使われたり、和菓子に用いられたりすることもあるようです。栽培地のひとつである京都の宮津市では、明治初期から栽培が始められたと言われています。海が近いため、土壌が一定の湿り気を帯び、乾湿を嫌ういも作りに適しているそうです。
やまのいもは生で食べられるため、すりおろしてとろろ汁にすれば、消化も良く、健康食品として継続して摂取できます。栄養豊富で滋養があり、老化防止などの効果があると言われています。中国では、やまのいもを漢方薬として利用しているほど、やまのいもには消化促進や肌荒れ予防、疲労回復など、さまざまな効能があるとされています。
■やまのいもの選び方
形が丸く、凹凸が少ないもの。ひび割れしていないもの。
■保存方法
すりおろした後、タッパーや冷凍用パックに少しずつ小分けして冷凍しておけば、とろろ飯やべた焼きなど、必要なときに解凍して使えます。
■とろろ飯
皮を剥いて酢水にさらした後、おろし金でおろし、さらにすり鉢ですり、だし、卵を加えて混ぜる。
■やまのいものべた焼き
皮を剥いておろし金ですりおろし、小麦粉、卵、ねぎ、肉などを加えて混ぜ、平たく焼く。
■やまのいものソテー
皮を剥いて薄くスライスし、バターをひいてフライパンで表面がきつね色になるまで焼く。
やまのいもの効果
■高血圧が気になる人
やまのいもに含まれるカリウムは、過剰なナトリウムを尿として排出する働きを促すため、高血圧の予防に効果があります。
■疲労を感じている人
やまのいもにも含まれるビタミンB1が不足すると、糖質を分解してエネルギーを生成することができません。
■活力をつけたい人
やまのいもに含まれるムチンは、タンパク質の消化を促進します。体力増強や虚弱体質の改善に役立ちます。
こんな方におすすめ
●高血圧が気になる人
●疲労を感じている人
●活力をつけたい人
おさらい
●やまのいもは日本各地で栽培されており、その形はさまざま
●京都のやまのいもは肉質が締まって水分が少なく、粘りが強い特徴がある
●やまのいもには消化促進や滋養強壮のほか、老化防止、肌荒れ予防、疲労回復などの効能がある
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