サルナシ(別名コクワ)はマタタビ科の落葉つる性植物で、ナシに似た小さな果実をサルが好んで食べることから名づけられました。果実は甘酸のバランスがよく芳香があり、皮ごと食べられるのが特徴です。ビタミンCがキウイと同等かそれ以上に含まれ、抗酸化作用により老化を防ぎ、免疫力を高めます。また、ストレス時に分泌される抗ストレスホルモンの生成を助け、心身のバランス維持にも役立ちます。北海道から九州にかけて広く分布し、高冷地でも栽培が容易なため注目され、果実酒やジャムなどへの加工も進められています。



サルナシとは?

サルナシはマタタビ科に属し、別名「コクワ」とも呼ばれます。山中でよく見られる落葉つる性木本で、ナシに似た小さな果実をサルが好んで食べることから、この名が付いたといわれています。ビタミンCの含有量はキウイフルーツと同等か、それ以上との報告もあります。

サルナシの果実は、酸味と甘味の調和がとれた芳香豊かな果実で、果皮に毛がないため皮ごと生食や加工ができるという優れた特性をもっています。北海道・本州・四国・九州に分布し、標高の高い山地にも自生することから、高冷地や山間地域でも栽培が容易とされ注目されています。現在では優良品種の育成や、果実酒・ジャムなどの商品化も進められています。

サルナシは雄株と雌株があるつる植物で、果実が食用になるだけでなく、つるは長く強靭なため、古くから工芸品や筏のしばり、かずら橋の材料としても利用されてきました。また、人間だけでなく野生動物にとっても重要な植物で、和名は文字通り「猿の食べる梨」を意味します。ツキノワグマやヒグマの秋季の重要な餌資源でもあり、果実中の種子は多くが糞中に無傷で排出されるため、「動物への餌資源の提供」と「動物による種子散布」という関係が成り立っています。

サルナシの効果

老化を防ぐ

サルナシに含まれるビタミンCは、抗酸化作用が強く体内の酸化を抑制する働きがあります。

 

免疫力を高める

ビタミンCは、身体の中に入ってくるウイルスを排除しようとする働きがある「白血球」を強化してくれます。それだけではなく、自らもウイルスを排除しようとする働きがあります。風邪が流行する時期には、ビタミンCを摂取することをおすすめします。

 

ストレス対策に

ストレスが生じると、抗ストレスホルモンであるアドレナリンという副腎髄質ホルモンが分泌され、血圧を下げて血中の糖分を増やし、エネルギーの増産態勢を整えます。ビタミンCは副腎髄質ホルモンの生成に関与し、エネルギーを増やすことに役立ちます。

反対にビタミンCが不足すると抗ストレスホルモンが十分に生成されず、ストレスに負けてしまいます。

こんな方におすすめ

老化が気になる人

免疫力を高めたい人

ストレスが気になる人

おさらい

サルナシは、ナシに似た小さな果実をサルが好んで食べることから名づけられた

果実は甘酸のバランスがよく芳香があり、皮ごと食べられるのが特徴

ビタミンCがキウイと同等かそれ以上に含まれ、抗酸化作用により老化を防ぎ、免疫力を高める

 


参考文献

完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・サルナシ (Actinidia arguta) 果皮のポリフェノール含量と抗酸化成分(藤女子大学人間生活学部紀要 巻52, p.29-34, 発行日 2015-03-31)

・長野県中南部に自生するサルナシ (Actinidia arguta (Sieb.et Zucc.) Planch. Ex Miq.) の果実形態と収量の系統間差異(信州大学農学部AFC報告 巻7, p.11-19, 発行日 2009-03-27)


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