じねんじょは日本原産のいもで、ビタミンB群やビタミンC、ミネラル、食物繊維などをバランスよく含み、古くから滋養強壮や免疫力向上に役立つとされています。でんぷんを分解する酵素ジアスターゼにより消化が促され、生で食べられるのも特徴です。カリウムが過剰なナトリウムを排出し、高血圧の予防に役立ちます。また、ビタミンB1が糖質のエネルギー変換を助けるため、運動時や集中力維持にも有効です。さらに食物繊維は腸内の老廃物を排出し、善玉菌を増やして腸内環境を整えるため、便秘の予防にも役立ちます。
じねんじょとは?
じねんじょは日本原産のいもで、長さは60〜100cmほどになります。国内に広く自生していますが、現在は栽培されたものが多く流通しています。また、じねんじょにできる小さな実を「むかご」といいます。
じねんじょにはビタミンB群、ビタミンC、ミネラル、食物繊維がバランス良く含まれています。さらに古くから滋養強壮、食欲増進、免疫力向上に効果があるとされ、多くの有効成分が含まれています。でんぷん分解酵素であるジアスターゼ(アミラーゼ)が消化を促し、栄養吸収を高めるため、生で食べられるのもこの酵素のおかげです。
■調理との組み合わせ方
生で食べるとシャキシャキとした歯ごたえがあり、千切りにしてそのまま食べるとおいしいです。すりおろしてご飯やマグロの刺身にかけるのも一般的です。加熱するとホクホクした食感になり、焼き物や煮物にも適しています。すりおろしたとろろは、加熱するとふんわりとするため、温かい蕎麦や汁物にのせてもよく合います。
■選び方
太すぎず、表皮に傷がなく、ひげ根が乾燥していないものを選びましょう。
■保存方法
使いかけのものは切り口をラップで密着させ、冷蔵庫の野菜室で保存します。すりおろして冷凍保存も可能で、小分けにしておくと便利です。
じねんじょの効果
■高血圧を予防する効果
ナトリウムは体にとって必要なミネラルですが、摂り過ぎると高血圧の原因になります。
じねんじょに含まれるカリウムは、過剰なナトリウムを尿として排出する働きを促すため、高血圧の予防に効果があります。
■エネルギーをつくるのを助ける
米やパン、麺類の糖質を分解してエネルギーに変換する際、じねんじょに含まれるビタミンB1が酵素の働きを助けます。
運動をする人は、エネルギーの需要が高いため、ビタミンB1もより多く必要とされます。
また、脳にもエネルギーが必要です。エネルギー不足は集中力の低下につながる可能性があります。
■腸内環境を整える効果
じねんじょに含まれる食物繊維は、腸内に溜まった老廃物や有害物質を吸着し、体外へ排出する働きがあります。また、腸内の善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌を増やす働きもあるため、腸内細菌のバランスが良くなり、腸内環境の改善に役立ちます。
腸内環境が整うことで、便秘の予防や改善にも効果が期待できます。
こんな方におすすめ
●高血圧が気になる人
●疲労を感じている人
●腸内環境を整えたい人
おさらい
●じねんじょは日本原産のいもで、ビタミンB群やビタミンC、ミネラル、食物繊維などを含み、古くから滋養強壮や免疫力向上に役立つ
●でんぷんを分解する酵素ジアスターゼにより消化が促され、生で食べられるのも特徴
●カリウムが過剰なナトリウムを排出し、高血圧予防に効果がある

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)
・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)

















