ケールは地中海沿岸原産のアブラナ科の野菜で、キャベツの原種とされますが、結球せず縮緬状のシワがあるのが特徴です。栄養価が高く、β-カロテンを含むビタミンAをはじめ、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンKやカリウム、カルシウムなどのミネラルも豊富です。そのため「緑黄色野菜の王様」とも呼ばれ、青汁の材料として知られています。食物繊維も多く、便秘解消や血糖値・コレステロールの改善、活性酸素の抑制などの効果が期待され、生活習慣病予防に適した食材として注目されています。
ケールとは?
ケールは、地中海沿岸を原産とするアブラナ科の野菜です。キャベツの原種といわれていますが、キャベツのように結球せず、葉の表面に縮緬(ちりめん)状のシワがあるのが特徴です。
栄養面ではキャベツと大きく異なり、β-カロテンを主体とするビタミンAを豊富に含んでいます。他にもビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンKといったビタミン類が特に豊富で、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルも多く含まれています。そのため「緑黄色野菜の王様」とも称され、青汁の材料としても広く知られています。さらに、食物繊維を多く含むため、便秘解消にも役立ちます。他にも、血糖値の上昇を抑えたり、コレステロール値を改善する効果が期待でき、活性酸素の働きを抑える作用もあるといわれています。これらの特性から、生活習慣病の予防に役立つ食材として注目されています。
■調理との組み合わせ方
健康野菜として注目されているケールですが、独特の香りとクセがあるため、料理の食材としてよりも青汁の材料として使われることが多いです。これは、ビタミンCなどの水溶性成分を多く含むことを考えると、理にかなった摂取方法だといえます。
サラダに仕立てるほか、ヨーロッパで一般的なロールキャベツやスープの具材として利用するのもおすすめです。これにより、ビタミン群をしっかり摂取でき、異なる味わいも楽しめます。
■選び方
葉の緑が濃く、張りがあるものを選びましょう。持ったときにずっしりと重さがあるものがいいです。
■保存方法
鮮度が落ちると葉に斑点が出てくるため、購入時には表面の状態をチェックしましょう。保存は冷蔵庫の野菜室で行いましょう。葉がしおれやすいので、新聞紙などで包み、ポリ袋に入れて保存すると鮮度が長持ちします。
ケールの効果
■骨の形成を助ける
ケールに含まれるビタミンKには、腸から吸収されたカルシウムを骨に取り込む働きがあります。成長期の骨の形成だけではなく、骨粗しょう症の予防にもなります。
■老化を防ぐ
ケールに含まれるビタミンCには、抗酸化作用が強く体内の酸化を抑制する働きがあります。
■コレステロール値を下げる効果
ケールに含まれる食物繊維には、吸着性があるため、胆汁酸が腸管内で吸収されるのを防ぐ働きがあります。胆汁酸は肝臓でコレステロールを原料としてつくられるので、胆汁酸の排出を促進することで、結果的にコレステロール値の低減に役立ちます。
こんな方におすすめ
●骨や歯を強くしたい人
●老化が気になる人
●コレステロール値や血糖値が気になる人
おさらい
●ケールは地中海沿岸原産のアブラナ科の野菜で、キャベツの原種といわれている
●栄養価が高いことから、「緑黄色野菜の王様」とも呼ばれている
●食物繊維も多く、便秘解消や血糖値・コレステロールの改善、活性酸素の抑制などの効果が期待される
・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)
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