桂うりは奈良漬の最高級の材料として重宝され、大しろうりから選抜されたものが起源とされています。明治の中頃には桂村全域で栽培が広まりましたが、戦後には栽培農家が減少し、現在ではごくわずかな地域でのみ栽培されています。桂うりは肉厚で緻密な果肉を持ち、甘くて香りが良いため漬物や和え物、煮物などに利用されます。また、ビタミンCやカリウム、水分が豊富に含まれており、暑い夏に適した食材です。
桂うりとは?
京都市西京区の桂と言えば、海外でも名高い日本庭園である「桂離宮」がありますが、桂地区では桂離宮が建立された江戸初期よりも以前から、「桂うり」が栽培されてきました。
「桂うり」はしろうりの一種であり、主に奈良漬の最高級の材料として重宝される伝統野菜です。かつての桂の地で栽培されていた大しろうりの中から良質なものを選抜したことが起源となったといわれています。果実はごく大型で全体的に太く、皮は緑白色をしています。
明治の中頃には桂村全域で栽培が広まり、他地域にも伝わりましたが、戦後、一度作ったら土地を7年間休ませるという忌地作物であることや宅地化などの要因により、栽培農家が減少し、現在ではごくわずかな地域でのみ栽培されています。
桂うりの肉厚な果肉は緻密で弾力があり、シャキシャキとした食感が特徴です。甘くて香りも良いため、淡白で味を吸いやすい素材として、漬物や和え物、煮物などに幅広く利用されます。
また、桂うりには抗酸化作用のあるビタミンCが豊富に含まれています。カリウムや水分も多く含まれており、暑い夏には特に適した食材です。
■桂うりの選び方
皮につやがあり、ずっしり重いもの。葉がみずみずしく、張りが出たら食べごろです。皮に傷があるものは避けましょう。
■調理方法
桂うりのシャキシャキした食感を楽しみたいなら、茹でる時も火を通し過ぎず、さっと茹でるようにしましょう。桂うりの皮は硬いので、調理する際は皮を剥いて使いましょう。
■桂うりの奈良漬
風味よい桂うりを半分に割り、軽く塩をして、酒かすに漬けた代表的な一品。
■桂うりの浅漬
若うりを縦に切り、塩と昆布で浅漬けにする。軽く醤油や七味などをかけるのもおすすめです。
■桂うりの酢の物
薄く切って、軽く塩もみし、三杯酢や土佐酢で和える。しらすやワカメも添えると良いです。
■桂うりおひたし
薄切りにして、さっと茹で、出汁をとり、醤油、塩で味を調える。
桂うりの効果
■老化を防ぐ
桂うりに含まれるビタミンCは、抗酸化作用が強く体内の酸化を抑制する働きがあります。
■むくみを予防・改善する効果
桂うりに含まれるカリウムは、体内の水分バランスを調整するため、むくみの予防や改善が期待できます。
こんな方におすすめ
●老化が気になる人
●むくみが気になる人
●食物繊維を摂りたい人
おさらい
●桂うりは奈良漬の最高級の材料として重宝されている
●桂うりに含まれるビタミンCは、抗酸化作用が強く体内の酸化を抑制する働きがある
●桂うりに含まれるカリウムが体内の水分バランスを調整するため、むくみの予防や改善が期待できる
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