香茸はシシタケ（鹿茸）とも呼ばれ、独特の香りを持つきのこです。きのこ狩りをする人々にとって大変魅力的なきのこですが、マツタケほどは知られていません。傘は薄茶色のじょうご形で直径10～20cmと大きめで、中央がくぼみ、表面には大きなササクレがあり、裏は灰白色です。古くなると暗褐色になり、針で覆われます。秋にはアカマツを混ぜた広葉樹林に発生しますが、樹木の根に菌根を作るため、マツタケ同様人工栽培は困難です。乾燥させることで香りがより強くなります。生では中毒の恐れがあるため、通常は乾燥後に水で戻し、十分に加熱して調理します。炊き込みご飯やお吸い物、ちらし寿司の具にも適しています。

近年、コウタケには抗腫瘍作用があることがわかり、医薬分野でも注目されています。培養技術の研究では、発芽しにくい胞子にn-酪酸を添加することで発芽が確認され、今後は人工栽培への期待が高まっています。

栄養面では、ビタミンDやビタミンB群、ミネラル、鉄分、食物繊維が豊富です。さらに、ポリフェノールの一種であるコウタケ多糖体には免疫力向上が期待され、美と健康をサポートする食材といえます。

■骨や歯を丈夫につくる

香茸に含まれるビタミンDが正常に機能すると、カルシウムの吸収が促進され、骨や歯の健康を維持することができます。適切な量のカルシウムとビタミンDを摂取することで、骨密度を向上させることができます。

■貧血対策に

香茸に含まれる鉄は、各器官に酸素を運ぶ重要な役割を果たしています。したがって、鉄の不足は体が酸素不足になり、貧血症状が現れる原因となります。

■腸内環境を整える効果

香茸に含まれる食物繊維は、腸内に溜まった老廃物や有害物質を吸着し、体外へ排出する働きがあります。また、腸内の善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌を増やす働きもあるため、腸内細菌のバランスが良くなり、腸内環境の改善に役立ちます。

腸内環境が整うことで、便秘の予防や改善にも効果が期待できます。

●貧血が気になる人

●腸内環境を整えたい人

●骨や歯を強くしたい人