へちまは鹿児島で「糸瓜」、沖縄で「ナーベラ」と呼ばれ、古くから親しまれてきた夏野菜です。食用には繊維が少なく肉厚な品種が用いられ、とろけるような食感と甘みが夏の食欲を増進させます。
栄養面では、認知症予防に役立つ葉酸や、利尿作用に優れたカリウムを含みます。成分の約95%が水分である点も特徴で、民間療法では煮汁が利尿剤として利用されてきました。さらに、苦味成分のサポニンにはコレステロールの抑制や血中脂質の増加を抑える働きがあり、肥満予防にも適しています。瑞々しい味わいとともに、多彩な健康効果を持つ優れた食材です。
へちまとは?
へちまは、たわしや化粧水の原料としての印象が強い野菜ですが、鹿児島では「糸瓜(いとうり)」、沖縄では「ナーベラ」と呼ばれ、古くから夏野菜として親しまれてきました。
食用に用いられるのは、繊維が少なく、肉厚で柔らかな果肉を持つ品種です。独特のとろけるような食感と瑞々しい甘みは、夏場に落ち込みがちな食欲を高めてくれます。
栄養面では、認知症予防への効果が期待される葉酸を多く含んでいます。また、適度なカリウムを含み、成分の約95%が水分であることから利尿作用に優れており、民間療法では果実の煮汁が利尿剤として利用されてきた歴史もあります。さらに、苦味成分であるサポニンも含んでおり、コレステロールの抑制や血中脂質の増加を抑える働きがあるため、肥満予防にも適した食材です。
■調理との組み合わせ方
へちまを日常的に食す沖縄の代表的な家庭料理に「ナーベラー(へちま)の酢味噌がけ」があります。この料理は、炭水化物の代謝に不可欠なビタミンB群を含む味噌と、へちまのミネラルが合わさることで、多量の発汗により蓄積しやすい夏の疲れを速やかに回復させてくれます。煮物や焼き物、味噌汁の具材にも適していますが、皮付きのまま塩漬けやぬか漬けにすると、また異なる食感を楽しめます。なお、茎から採取される「へちま水」は化粧水などにも活用されています。
■選び方
皮が鮮やかな緑色をしており、鮮度の良いものを選びましょう。
■保存方法
新聞紙で包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫で保管すれば1週間ほど保存可能ですが、なるべく早めに食べるのが理想的です。強く握ったり衝撃を与えたりすると、皮が黒ずむ原因になるため注意してください。
へちまの効果
■貧血を予防する効果
赤血球は約4か月で生まれ変わるため、体内では常に新しい赤血球がつくられています。へちまに含まれる葉酸は、赤血球のもととなる赤芽球をつくることに関与しており、赤芽球が正常につくられないと赤血球も正常につくられません。葉酸を摂取することは、正常な赤血球をつくることに役立ち、貧血の予防にもなります。
■高血圧を予防する効果
ナトリウムは体にとって必要なミネラルですが、摂り過ぎると高血圧の原因になります。
へちまに含まれるカリウムは、過剰なナトリウムを尿として排出する働きを促すため、高血圧の予防に効果があります。
■腸内環境を整える効果
へちまに含まれる食物繊維は、腸内に溜まった老廃物や有害物質を吸着し、体外へ排出する働きがあります。また、腸内の善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌を増やす働きもあるため、腸内細菌のバランスが良くなり、腸内環境の改善に役立ちます。
腸内環境が整うことで、便秘の予防や改善にも効果が期待できます。
こんな方におすすめ
●貧血が気になる人
●高血圧が気になる人
●便秘で悩んでいる人
おさらい
●へちまは鹿児島で「糸瓜」、沖縄で「ナーベラ」と呼ばれ、古くから親しまれてきた夏野菜
●認知症予防に役立つ葉酸を豊富に含むとされるほか、カリウムも適度に含む
●苦味成分のサポニンにはコレステロールの抑制や血中脂質の増加を抑える働きがある

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)
・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)

















