つるむらさきは、中国南部から東南アジアにかけて栽培される緑黄色野菜です。艶のある茎と肉厚な葉を持ち、加熱するとぬめりが出ます。β-カロテンやビタミンC・ビタミンE、カリウム、カルシウムなどを豊富に含み、抗酸化作用により老化やがんの予防、美肌効果などに期待されています。葉酸も多く、貧血や認知症予防にも役立ちます。



つるむらさきとは?

つるむらさきは、中国南部から東南アジアにかけて栽培されている緑黄色野菜です。艶のある茎と肉厚な葉をもち、加熱すると軽いぬめりが生まれます。β-カロテンをはじめ、ビタミンC・ビタミンE、カリウムやカルシウムなどのミネラルを非常に豊富に含んでいます。

β-カロテンは強い抗酸化作用を持ち、細胞の老化やがんの予防に役立つとされているほか、体内で必要な量だけビタミンAに変わり、皮膚や粘膜の健康を保つ働きがあります。つるむらさきには、ビタミンA・C・Eといった抗酸化作用のあるビタミンが多く含まれており、シミを防ぎ、肌に艶や潤いを与えるなど、美容面でも高い効果が期待されます。

また、葉酸には正常な赤血球の生成をサポートする働きがあり、近年では認知症予防にも効果があるとされています。

 

調理と組み合わせのコツ

さっと茹でておひたしにしたり、そのまま青菜炒めや衣をつけて天ぷらにするなど、さまざまな調理法で楽しめます。β-カロテンの吸収を高めるには、オリーブオイルやごま油でさっと炒めたり、天ぷらにするなど、油を使った料理がおすすめです。独特のぬめりが苦手な人は、一度茹でてから調理すると食べやすくなります。

また、ビタミンCには鉄の吸収を促進する働きがあるため、レバーと組み合わせれば貧血対策にも効果的です。

 

選び方

茎が太く、葉がしっかりと茎に付いているもの。茎葉ともに厚みと艶のあるものを選びましょう。

 

保存方法

保存は冷蔵庫の野菜室が基本です。寝かせると鮮度が落ちやすいため、立てて保存しましょう。根元を湿らせたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れるとより長持ちします。

つるむらさきの効果

骨の形成を助ける

つるむらさきに含まれるビタミンKには、腸から吸収されたカルシウムを骨に取り込む働きがあります。成長期の骨の形成だけではなく、骨粗鬆症の予防にもなります。

 

老化を防ぐ

つるむらさきに含まれるビタミンCには、抗酸化作用が強く体内の酸化を抑制する働きがあります。

 

貧血を予防する効果

赤血球は約4か月で生まれ変わるため、体内では常に新しい赤血球がつくられています。つるむらさきに含まれる葉酸は、赤血球のもととなる赤芽球をつくることに関与しており、赤芽球が正常につくられないと赤血球も正常につくられません。葉酸を摂取することは、正常な赤血球をつくることに役立ち、貧血の予防にもなります。

また、葉酸が不足することで起こる貧血は巨赤芽球性貧血(悪性貧血)といいます。

こんな方におすすめ

骨粗鬆症が気になる人

老化が気になる人

貧血が気になる人

おさらい

つるむらさきは、緑黄色野菜で、艶のある茎と肉厚な葉を持ち、加熱するとぬめりが出る

β-カロテンやビタミンC・ビタミンE、カリウム、カルシウムなどを豊富に含む

抗酸化作用により老化の防止や美肌への効果が期待される。葉酸も多く含まれており、貧血や認知症予防にも役立つ


参考文献

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)


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