モロヘイヤはエジプト原産で、アラビア語で「王様だけのもの」を意味し、かつては特効薬や美容食として王族に愛されました。β-カロテンやビタミンB群・ビタミンC・ビタミンE、カリウム、カルシウム、鉄、食物繊維など多くの栄養素を豊富に含み、特に抗酸化作用による老化防止や骨粗しょう症予防に優れた効果が期待されます。緑黄色野菜の中でもトップクラスの栄養価を持つ健康野菜です。



モロヘイヤとは?

エジプト原産のモロヘイヤは、アラビア語で「王様だけのもの」という意味です。その名のとおり、かつては王の病気に効く特効薬として珍重され、優れた美容効果からクレオパトラも好んで食べたといわれています。

β-カロテン、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化ビタミンをはじめ、カリウム、カルシウム、鉄、食物繊維など多くの栄養成分を豊富に含んでおり、その含有量はいずれも非常に高い水準です。

特に、活性酸素の働きを抑えて細胞の老化を防ぐβ-カロテンや、骨粗しょう症の予防やストレス軽減に役立つカルシウムの含有量は、常食できる緑黄色野菜の中でもトップクラスです。

 

調理との組み合わせ

葉や茎は、おひたしなどで食べるのが一般的です。モロヘイヤに豊富なカルシウムの吸収を助けるビタミンDは、きのこ類に多く含まれるため、しめじやちりめんじゃこを加えれば、骨粗しょう症の予防に効果が期待できます。包丁でたたいて粘りを出し、納豆や山芋などのネバネバ食材と合わせると、スタミナ強化にも効果的です。鶏肉と一緒に煮込むのもおすすめです。なお、モロヘイヤはシュウ酸を多く含むため、大量に食べる際はさっと下茹でしましょう。

 

選び方

葉と茎がみずみずしく、鮮やかな緑色のものを選びます。

 

保存方法

時間の経過とともに葉がかたくなるため、できるだけ新鮮なうちに食べきるのが理想です。軽く茹でてしっかり水切りし、ラップで包んで冷凍保存することも可能です。

モロヘイヤの効果

血行を良くする

酸化されたLDLコレステロールは血管壁に付着する傾向がありますが、モロヘイヤに含まれるビタミンEはLDLコレステロールの酸化を防止する効果があります。そのため、ビタミンEは血行を改善することができます。

 

肌荒れ予防

モロヘイヤに含まれるビタミンAは、皮膚や粘膜などの上皮細胞の形成や機能に重要な役割を果たしています。上皮細胞は体内に侵入する病原菌を防ぐ役割があり、ビタミンAが不足すると皮膚が乾燥し、肌荒れが生じる可能性があります。

 

丈夫な骨や歯をつくる効果

モロヘイヤに含まれるカルシウムは、強い骨や歯をつくり、体を支える重要な働きがあります。

カルシウムとともにマグネシウムやリンも骨をつくる成分になります。カルシウムが2~3に対して、マグネシウムは1のバランスが良いとされています。リンも骨をつくる成分ですが、一緒に摂るとカルシウムの吸収を妨げます。リンは肉類や魚介類など多くの食品に含まれ、過剰摂取となりやすいため、カルシウムの摂取量を増やすことが重要です。

また、吸収したカルシウムを効率良く骨に利用させるためには、適度な運動を行い、骨に負荷を与えることも重要です。

こんな方におすすめ

血中コレステロールが気になる方

肌の乾燥が気になる人

骨や歯を強くしたい人

おさらい

モロヘイヤはエジプト原産で、アラビア語で「王様だけのもの」を意味し、かつては特効薬や美容食として王族に愛された

β-カロテンやビタミンB群・ビタミンC・ビタミンE、カリウム、カルシウム、鉄、食物繊維など栄養素が豊富

特に抗酸化作用による老化防止や骨粗しょう症予防に優れた効果が期待できる


参考文献

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)


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