エシャロットは、らっきょうに似た鱗茎と緑色の茎葉を持ち、独特の辛味と香りが特徴です。日本で流通するものは「根らっきょう」を軟白栽培した「エシャレット」と呼ばれ、フランス料理で使われる小型の玉ねぎ状のものとは同じネギ属ですが別種です。

辛味や香りの元は硫化アリルで、ネギ類やニンニクにも含まれ、殺菌作用や抗酸化作用があります。疲労回復やストレス解消に役立ち、食物繊維が豊富で、血圧や血糖値の上昇を抑える効果も期待されます。



エシャロットとは?

エシャロットは、らっきょうに似た鱗茎(地中の茎)と緑色の茎葉(地上の葉)からなり、独特のピリッとした辛味と刺激的な香りが特徴です。日本で流通するエシャロットは、軟白栽培された「根らっきょう」で、商品名は「エシャレット」。一方、フランス料理で使用される小ぶりの玉ねぎのようなものは、同じネギ属の別種で「エシャロット」または「ベルギーエシャロット」と呼ばれます。

エシャレット
エシャレット

 

辛味や香りの元は、イオウ化合物の硫化アリルです。これはネギ類やニンニクにも含まれ、強い殺菌作用と抗酸化作用を持ちます。疲労回復効果が高く、不眠やストレス解消にも役立つとされています。また、エシャロットは食物繊維が豊富で、特に水溶性食物繊維を多く含み、コレステロールや血圧、血糖値の上昇を抑えるのに有効です。

 

調理との組み合わせ方

硫化アリルの一種であるアリシンは、ビタミンB1を含む食材と組み合わせることで、その効果を高めます。例えば、ビタミンB1が豊富な豚肉のソテーに刻んだエシャロットを加えたり、うなぎの蒲焼の箸休めとして添えたりするとよいでしょう。また、焼きのりにもビタミンB1が含まれるため、生のエシャロットに味噌をつけて食べる際、焼きのりを添えることでより効果的に摂取できます。

 

選び方

鱗茎の部分が白く、締まりがあり、艶のあるものを選びましょう。

 

保存方法

ラップで包んで冷蔵庫に保存しますが、日持ちしないため、早めに使い切ることが大切です。
らっきょうのように、味噌や醤油、甘酢に漬ける「即席漬け」もおすすめです。

エシャロットの効果

高血圧を予防する効果

ナトリウムは体にとって必要なミネラルですが、摂り過ぎると高血圧の原因になります。

エシャロットに含まれるカリウムは、過剰なナトリウムを尿として排出する働きを促すため、高血圧の予防に効果があります。

 

腸内環境を整える効果

エシャロットに含まれる水溶性食物繊維は、腸内に溜まった不要な老廃物や有害物質を吸着し、体外へ排出する働きがあります。また、腸内の善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌を増やす働きもあるため、腸内細菌のバランスが良くなり、腸内環境の改善に役立ちます。

腸内環境が整うことで、便秘の予防や改善にも効果が期待できます。

 

コレステロール値を下げる効果

水溶性食物繊維には吸着性があるため、胆汁酸が腸管内で吸収されるのを防ぐ働きがあります。胆汁酸は肝臓でコレステロールを原料としてつくられるので、胆汁酸の排出を促進することで、結果的にコレステロール値の低減に役立ちます。

不溶性食物繊維にも同様の働きがあり、血中のコレステロール値を下げる効果が期待できます。

 

血糖値を抑える効果

水溶性食物繊維は粘度が高く、一緒に食べたほかの食べ物と混ざることでゼリー状になり、小腸までゆっくり進みます。小腸での糖質の吸収速度が穏やかになるため、食後の急激な血糖値の上昇を抑える効果があります。

こんな方におすすめ

高血圧が気になる人

便秘で悩んでいる人

コレステロール値や血糖値が気になる人

おさらい

エシャロットは、らっきょうに似た鱗茎と緑色の茎葉を持ち、独特の辛味と香りが特徴

日本で流通するものは「根らっきょう」を軟白栽培した「エシャレット」と呼ばれ、「エシャロット」とは同じネギ属の別種

食物繊維が豊富で、血圧や血糖値の上昇を抑える効果も期待できる


参考文献

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)


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