たかなはアブラナ科の野菜で、塩漬けとして親しまれています。ほどよい辛味と旨味があり、煮びたしやおひたしでもおいしく食べられます。栄養面では、抗がん作用が期待されるβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンEを豊富に含み、これらの相乗効果で発がん物質の生成を抑えるほか、血液をきれいにして血栓を防ぎ、動脈硬化や心臓病の予防にも役立つとされています。また、辛味成分・アリルからし油には血液をサラサラにする働きがあり、コレステロールの上昇を抑え、脂質異常症の予防にも効果があります。さらに、カルシウムも含まれており、骨粗しょう症の予防や精神を落ち着かせる効果も期待されます。
たかなとは?
たかなは、塩漬けの材料としてお馴染みのアブラナ科の野菜です。ピリッとした辛味がありますが、からし菜ほど強くなく、しっかりした旨味もあるため、煮びたしやおひたしにしてもおいしく食べられます。
俗に「抗がんビタミン」と言われるβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンEを豊富に含み、相乗効果で発がん物質の生成を抑えるほか、血液をきれいにして血栓を防ぎ、動脈硬化や心臓病の予防にも役立つとされています。
辛味成分であるアリルからし油にも、血液をサラサラにする作用があり、コレステロール上昇の抑制や脂質異常症(高脂血症)の予防に働きます。また、爽やかな香りが胃液の分泌を促し、食欲を高めてくれます。
さらに、骨の形成に欠かせないカルシウムも含まれ、更年期の骨粗しょう症予防や、精神を落ち着かせる効果も期待できます。
■調理との組み合わせ方
たかなの塩漬けは発酵食品ならではの風味があり、チャーハンやパスタの具材にも活躍します。ただし塩分があるため、調理の際は調味料を控え、たかなの塩分を利用しましょう。
ビタミンAの働きを高めるには、高たんぱくの納豆やちりめんじゃことの組み合わせがおすすめです。ビタミンEが豊富なえのき茸と合わせたおひたしは、手軽な一品になります。
■選び方
1株が大きく、茎と葉にみずみずしさがあるものを選びましょう。葉に紫色が混じったものは、より多くのβ-カロテンを含みます。
■保存方法
軽く湿らせた新聞紙に包み、ポリ袋に入れて立てた状態で冷蔵庫の野菜室へ。固めに茹でれば冷凍保存も可能です。
たかなの効果
■老化を防ぐ
たかなに含まれるビタミンCは、抗酸化作用が強く体内の酸化を抑制する働きがあります。
■肌荒れ予防
たかなに含まれるビタミンAは、皮膚や粘膜などの上皮細胞の形成や機能に重要な役割を果たしています。上皮細胞は体内に侵入する病原菌を防ぐ役割があり、ビタミンAが不足すると皮膚が乾燥し、肌荒れが生じる可能性があります。
■貧血予防に
たかなに含まれる鉄は、比較的吸収率が低い栄養素ですが、体内で再利用されるため、基本的には排泄によって失われる1日1mgを補充すれば欠乏症は予防できます。ただし、女性の場合は月経によって体外に排出される鉄の量が多いため、注意が必要です。また、無理なダイエットも鉄不足を引き起こす原因となることがあります。
こんな方におすすめ
●老化が気になる人
●肌の乾燥が気になる人
●貧血が気になる人
おさらい
●たかなはアブラナ科の野菜で、塩漬けとして親しまれている
●栄養面では、抗がん作用が期待されるβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンEを豊富に含む
●辛味成分・アリルからし油には血液をサラサラにする働きがあり、コレステロールの上昇を抑え、脂質異常症の予防にも効果がある

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)
・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)

















