トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラーは、かつてギネス世界記録で最も辛いトウガラシとして認定された品種で、ハバネロと同じC.chinenseに属します。トウガラシに含まれるカプサイシンにはダイエット効果があり、交感神経を刺激して脂肪分解を促進、褐色脂肪組織を活性化させて熱産生を高めます。また、ビタミンCが豊富で、100gあたり約120mgを含み、レモンを超える含有量があります。これにより、ストレス対策にも効果があります。



トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラーとは?

トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラーは、かつてギネス世界記録で「最も辛いトウガラシ」として認定された品種です。C.chinenseという栽培種に属し、日本では激辛スナック菓子にも使われているハバネロも同じ栽培種に含まれます。

トウガラシは、ただ辛いだけでなく、さまざまな健康効果が知られています。特に有名なのが、カプサイシンによるダイエット効果です。

トウガラシを食べてカプサイシンを摂取すると、交感神経が刺激され、体内でアドレナリンが放出されます。これにより、体脂肪が分解されて遊離脂肪酸が生まれ、エネルギー源として血中に供給されます。同時に、体熱を産生する「褐色脂肪組織」が活性化され、熱産生が促進されます。この2つの作用が相まって、体脂肪の減少につながると考えられています。

また、意外に知られていない利点の一つが、トウガラシのビタミンC含有量の多さです。ビタミンCといえばレモンが思い浮かびますが、レモンのビタミンC含有量は100gあたり約100mgです。一方、トウガラシは100gあたり約120mgを含み、成熟した果実ではいずれもレモンを超える含有量となっています。

トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラーの効果

肥満の予防

アドレナリンを分泌する働きがあります。アドレナリンが分泌されると、脂肪を分解する酵素のリパーゼが活性化されます。すると、脂肪が燃焼され、体脂肪がたまりにくくなります。

 

血流の改善

エネルギーの代謝が活発になって体温が上がることで、血行が良くなります。

 

ストレス対策に

ストレスが生じると、抗ストレスホルモンであるアドレナリンという副腎髄質ホルモンが分泌され、血圧を下げて血中の糖分を増やし、エネルギーの増産態勢を整えます。ビタミンCは副腎髄質ホルモンの生成に関与し、エネルギーを増やすことに役立ちます。

反対にビタミンCが不足すると抗ストレスホルモンが十分に生成されず、ストレスに負けてしまいます。

こんな方におすすめ

肥満が気になる人

血流を改善したい人

ストレスが気になる人

おさらい

トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラーは、かつてギネス世界記録で最も辛いトウガラシに認定された

カプサイシンが含まれており、ダイエット効果がある

ビタミンCが豊富で、ストレス対策にも効果がある


参考文献

・世界のトウガラシ類とその機能性(発行所 独立行政法人農畜産業振興機構 野菜情報2021年6月号)

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(食品分析データベース https://fooddb.mext.go.jp/ )


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