カフェインはコーヒー豆やカカオ豆、茶葉などに多く含まれ、コーヒーやお茶などが主な摂取源です。
眠気覚ましとしてエナジードリンクに使用されることもあり、またカフェインを摂取することで、むくみの予防・改善効果や脂肪燃焼効果なども期待できます。
カフェインとは?
カフェインは、1820年頃にドイツの化学者によってコーヒー豆から単離され、カフェインと命名されました。
カフェインはアルカロイドという化合物の仲間で、コーヒー豆やカカオ豆、茶葉などに多く含まれています。他にも、エナジードリンクや医薬品などにも含まれる成分です。
主な摂取源は日常生活の中でよく飲用されるコーヒーやお茶です。
コーヒー豆のカフェイン含有量は種類によって異なり、例えば現在生産されているコーヒー豆の約60%を占めるアラビカ種よりも、カネフォラ種(ロブスタ種)には、より多くのカフェインが含まれています。
お茶に含まれるカフェインの量は、茶葉の生育期間によって異なりますが、カフェインがもっとも多くなるのは新茶であり、古葉になるにつれてその含有量が減少します。
カフェインは適度に摂取することで、気分転換や眠気覚まし、むくみの予防などの働きが期待できますが、摂取量が過剰になると中枢神経系が刺激されることにより、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠、下痢、吐き気などの健康被害をもたらすことがあります。
また、妊婦が高濃度のカフェインを摂取すると胎児の発育を阻害する可能性が報告されていることから、妊娠がわかったらカフェインの摂取を控え、カフェインの含有量が少ないデカフェの商品を利用するなどの工夫が必要です。
カフェインの効果
■むくみを予防・改善する効果
カフェインには、体内にたまった老廃物や余分な水分を尿として排出させる利尿作用があります。特に、過剰に蓄積された水分はむくみの原因でもあるため、カフェインがむくみの予防や改善に働きます。
■脂肪の燃焼を促す効果
運動をする前にカフェイン入りの飲料を飲むことで、脂肪の燃焼を促す効果があるとされています。脂肪の燃焼が促されると、肥満の予防効果も期待できます。
■覚醒効果
カフェインには、神経を鎮静させる作用を持つアデノシンの働きを阻害し、神経を興奮させることから、眠気を覚ます覚醒作用があります。
カフェインが摂れる食べ物
コーヒー、紅茶、緑茶、ココア、チョコレートなど
純ココア 200mg
玉露(浸出液) 160mg
コーヒー(浸出液) 60mg
紅茶(浸出液) 30mg
ウーロン茶(浸出液) 20mg
ほうじ茶(浸出液) 20mg
せん茶(浸出液) 20mg
玄米茶(浸出液) 10mg
番茶(浸出液) 10mg
※可食部100gあたり
※日本食品標準成分表2020年版(八訂)より
こんな方におすすめ
●むくみが気になる人
●肥満が気になる人
●眠気を覚ましたい人
おさらい
●カフェインはコーヒー豆やカカオ豆、茶葉などに多く含まれる
●カフェインで眠気覚ましやむくみの予防、脂肪燃焼効果などが期待できる
●カフェインの過剰摂取は健康被害をもたらすことがあるため、適度な摂取を心がける
・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)
・コーヒー「こつ」の科学 コーヒーを正しく知るために(発行所 株式会社柴田書店)
・全日本コーヒー協会
・公益財団法人世界緑茶協会
・カフェインの過剰摂取について(農林水産省)
・日本食品標準成分表2020年版(八訂)