ビタミンB2は、体内で糖質、脂質、たんぱく質がエネルギーに代謝されるのを助ける働きがあります。レバーや牛乳、卵、納豆などの食品には多く含まれています。また、たんぱく質の合成にも関与し、子どもの成長促進に不可欠な栄養素です。そのため、「発育のビタミン」とも呼ばれています。成長期の子どもや妊娠中の方は、不足しないように注意が必要です。

また、積極的に運動をする方や糖質を多く摂る方、エネルギー消費量が多い方も、不足しがちになる可能性があります。これにも注意が必要です。



ビタミンB2とは?

ビタミンB2は、糖質、脂質、たんぱく質からのエネルギー生成に関与する重要なビタミンです。運動や肉体労働によりエネルギー消費が多い場合、ビタミンB2の必要量も増えます。特に妊娠中の女性や成長期の子どもは不足しないように注意が必要です。

ビタミンB2が不足すると、糖質、脂質、たんぱく質の代謝に支障が生じ、口内炎や目の充血、肌荒れ、髪の毛の傷み、皮膚炎などが起こる可能性があります。

 

ビタミンB2を効率よく摂るには

ビタミンB2は熱に強いが光に弱い特徴があります。そのため加熱調理ではあまり減少しませんが、食品は直射日光を避けて冷暗所に保存することがおすすめです。

 

植物性のビタミンB2を摂るなら納豆で

動物性食品が主なビタミンB2の摂取源ですが、植物性食品では納豆が特に多く含まれています。大豆自体には多くのビタミンB2は含まれていませんが、納豆菌がビタミンB2を生成します。牛乳や乳製品、卵も効率的に摂取できる食品です。

牛乳500ml、卵1個、納豆1パック(50g)を食べると、1日の推奨量のほとんどを満たすことができます。

ビタミンB2の効果

エネルギー代謝を助ける

たんぱく質や脂質、糖質からエネルギーをつくるのを助けてくれます。

 

皮膚、毛髪、爪をつくる

たんぱく質の合成に関与し、細胞の再生や新しい細胞をつくるのを助けます。成長を促したり、皮膚や髪、爪、粘膜などを再生させます。

 

過酸化脂質を除去

ビタミンB2はグルタチオンペルオキシダーゼという酵素と協力して、有害な過酸化脂質を抑制します。過酸化脂質は動脈硬化や老化の進行、発がんのリスクを高める物質です。ビタミンEが過酸化脂質の生成を抑えるのに対し、ビタミンB2は生成された過酸化脂質の分解を促進し、体内での蓄積を防ぎます。

ビタミンB2が摂れる食べ物

豚レバー 3.60mg

干ししいたけ 1.74mg

アーモンド(いり、無塩) 1.04mg

あゆ(天然) 0.15mg

マガレイ 0.35mg

ブリ 0.36mg

鶏卵 0.37mg

牛乳 0.15mg

糸引き納豆 0.56mg

※可食部100gあたり

※日本食品標準成分表2020年版(八訂)より

こんな方におすすめ

運動習慣のある人

妊娠を考えている人、妊娠中の人

成長期の子ども

おさらい

たんぱく質や脂質、糖質からエネルギーをつくるのを助けてくれる

たんぱく質の合成に関与し、細胞の再生や新しい細胞をつくるのを助ける

運動をよくする人、子どもの成長期、妊娠中の方は不足しないように


参考文献

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・正しく知れば体が変わる!栄養素の摂り方便利帳(発行所 株式会社PHP研究所)

・NHK出版 健やかな毎日のための栄養大全(発行所 NHK出版)

・食品成分最新ガイド 栄養素の通になる第2版(発行所 女子栄養大学出版部)


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