セラミドはヒトの肌の角質層に存在し、肌の潤いを保つ保湿効果や美肌効果を持つことから化粧品などに配合されている成分です。
肌を守るバリア機能もあり、アトピー性皮膚炎などの症状の緩和も期待されています。
セラミドとは?
セラミドは細胞間脂質の一つで、基底層で生まれた表皮細胞が角化する過程でつくられます。角質細胞同士に挟まれて存在し、水と結合してラメラ構造と呼ばれるミルフィーユ状の層をつくります。ラメラ構造に水分が取り込まれることから、保湿効果に優れています。
セラミドには6種類あり、特にセラミド2と呼ばれるものが水を保持し、セラミド1が角質層を通してものの出入りを抑えるバリアの働きをするとされています。
セラミドの量が減ると角質細胞がはがれ落ちバリア機能が弱まるため、そこから水分が蒸発したり、刺激が皮膚に入りやすくなり、肌トラブルにつながりやすくなります。
セラミドは加齢や気候、環境の変化などで減少するほか、洗顔のしすぎでも失われるといわれています。
セラミドの効果
■保湿効果
角質層の水分を守る保湿物質には、皮脂、天然保湿因子、セラミドなどの細胞間脂質の3つがあり、これらが互いに助け合いながら水分を保持しています。
角質層の水分のうち80%以上はセラミドなどの細胞間脂質が、16~17%は天然保湿因子、残りの2~3%が皮脂にあります。セラミドは水分保持の割合が高いことから、肌の保湿面で重要な役割があるといえます。
また、セラミドは湿度が0%になっても蒸発せず、気温が下がっても凍らない性質があり、あらゆる環境に対応することから、特に優れた機能を持つ保湿成分といえます。
■美肌効果
セラミドで肌を保湿することで、乾燥や肌荒れなどの肌トラブルを防ぐことから、美肌効果が期待できます。
セラミドは美容に優れた成分ですが、量が一番多いのは赤ちゃんの時代で、加齢とともに減少します。セラミドを補うためにはセラミドが配合された化粧品の使用や、生芋こんにゃくなどの食材から摂取することも必要です。
■肌を守る効果
セラミドが存在する角質層は、肌の一番上にある表皮であり、角質細胞がレンガ状に約20層(顔の場合)積み重なってできています。水分を約20%含み、わずか0.02㎜の薄さで外的刺激から肌を守る役割があります。
セラミドは角質細胞をつなぎとめ、支える働きがあるため、肌のバリア機能を維持してくれます。この働きにより、アトピー性皮膚炎のかゆみなどの症状の緩和も注目されています。
セラミドが摂れる食べ物
こんにゃく芋、米糠、小麦胚芽など
こんな方におすすめ
●肌の乾燥が気になる人
●肌のかゆみが気になる人
●美肌になりたい人
おさらい
●セラミドは肌の角質細胞をつなぎ、支える細胞間脂質の一つ
●角質層の水分のうち80%以上はセラミドなどの細胞間脂質にあるため、保湿効果が高い
●セラミドの量が一番多いのは赤ちゃんの時代で、加齢とともに減少していく
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