レモンをはじめとする柑橘類には、多くのクエン酸が含まれており、その酸味はクエン酸によるものです。梅干しや酢、グレープフルーツジュースなどにも含まれます。生体内では、クエン酸回路においてエネルギーを生成しています。疲労回復などに効果があります。
クエン酸とは?
クエン酸は酢や柑橘類に含まれる酸味成分であり、体内で生成された酸性物質を分解してエネルギーに変える働きがあり、疲労回復に効果があります。
人間の身体は弱アルカリ性の状態である時に自然治癒力が最も
しかし、現代人の身体は肉類や魚介類、穀類などの摂取により酸性
クエン酸は、そのような酸性に傾いた身体を弱アルカリ性に保ち、
さらに、クエン酸は強力な殺菌・抗菌作用を持つだけでなく、食欲増進や骨を丈夫にする効果、血行をよくする効果などもあります。
クエン酸の効果
■疲労回復に
食べ物は体内でブドウ糖になり、細胞の中でエネルギーとなりますが、燃え残ったものがたまると酸性物質に変化し、これが疲労の原因となります。
しかし、クエン酸はこの酸性物質と結合し、さまざまな酸に変化しながら同時に酸性物質を分解してエネルギーに変えます。このプロセスを「クエン酸回路」と呼び、体内の酸性物質は減少し、疲れが取れるようになります。さらに、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンなどのビタミンB群を一緒に摂るとさらに効果的です。
■食欲増進に
クエン酸には胃の粘膜の炎症を抑える作用もあります。このため、炎症による胸やけが軽減され、食欲増進にも有効です。
クエン酸が摂れる食べ物
梅干し(塩漬) 3.4g
レモン(全果) 3.0g
レモン(果汁) 6.5g
グレープフルーツ 1.1g
酢、みかんなど
※可食部100gあたり
※日本食品標準成分表2020年版(八訂)より
こんな方におすすめ
●疲労を感じている人
●運動習慣のある人
●免疫力を高めたい人
おさらい
●柑橘類に多く含まれ、その酸味はクエン酸によって引き起こされる
●体内で生成された酸性物質を分解してエネルギーに変える働きがあり、疲労回復に効能がある
●自然治癒力が最も高まる弱アルカリ性を保ち、免疫力を高める
・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)
・NHK出版 健やかな毎日のための栄養大全(発行所 NHK出版)