セサミンはゴマに含まれるリグナン類の成分です。コレステロールの吸収を阻害する効果や抗がん作用、アルコール障害に対する防御効果、抗高血圧効果、肝機能向上効果などが報告されています。



セサミンとは?

セサミンはゴマの種子に含まれるリグナン類のひとつであり、他にもセサミノールやセサモリンなどが存在します。

ゴマにおいてセサミンは最も多く、約1%の割合で含まれています。セサミンは強力な抗酸化作用を持ち、肝臓など活性酸素の発生率が高い場所に直接働きかけて肝機能を強化し、肝臓がんの発生を抑える効果があることが分かっています。また、アルコールの分解をスムーズに進めるため、二日酔いや悪酔いの予防にも期待ができます。

さらに、セサミンはコレステロールの酸化を防ぎ、LDL(悪玉)コレステロールの低下に寄与するため、動脈硬化など生活習慣病の予防にも大きな効果を発揮します。

セサミンと相乗効果が期待できるのがアスタキサンチンです。アスタキサンチンは赤色の天然色素で、エビや鮭などに含まれるカロテノイドの一種です。セサミンと同様に抗酸化作用が高く、一緒に摂取することで吸収しやすくなります。例えば、紅鮭にゴマをふりかけて焼いたり、ゴマ油で炒めたりすることがおすすめです。

セサミンの効果

肝臓の負担を軽減

セサミンは消化されて吸収された後、静脈(門脈)を通って肝臓に運ばれます。肝臓での作用により、肝機能が向上します。具体的には、アルコール代謝に関与する酵素の働きを促進したり、飲酒によるアセトアルデヒドの毒性を軽減する働きがあります。これにより、肝臓への負担を軽減し、二日酔いを予防する効果が期待されます。

 

肝臓がんの予防

抗酸化作用を通じて、細胞を傷つける過酸化脂質の生成を抑制する働きがあります。この抗酸化作用により、肝臓の負担が軽減されるだけでなく、肝臓がんの予防効果も期待されます。

 

コレステロール値を調整する

高い抗酸化作用によって肝細胞の酸化を抑制し、その結果、肝機能を向上させる効果があります。肝臓が正常に機能するため、血中のLDL(悪玉)コレステロールが減少し、HDL(善玉)コレステロールが増加する傾向があります。これにより、血管にコレステロールが蓄積して起こる動脈硬化の予防効果も期待できます。

 

老化を防ぐ

抗酸化物質であるビタミンEと協力して活性酸素を取り除いてくれます。

セサミンが摂れる食べ物

ゴマ、ゴマ油など

 

こんな方におすすめ

お酒を飲む人

コレステロール値が気になる人

老化が気になる人

おさらい

セサミンは、ゴマの種子に含まれるゴマリグナンというリグナン類のひとつ

肝臓の機能を強化し、アルコールの分解もスムーズにする

高い抗酸化作用で、血中のLDL(悪玉)コレステロールを減らしたり、ビタミンEと協力して活性酸素を取り除く


参考文献

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・正しく知れば体が変わる!栄養素の摂り方便利帳(発行所 株式会社PHP研究所)

・NHK出版 健やかな毎日のための栄養大全(発行所 NHK出版)


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