アオリイカは胴長40~50cmの大型イカで、熱帯・温帯の太平洋やインド洋に生息し、近年は北海道でも水揚げされます。凝縮された甘みと豊富な旨味、しなやかな歯ごたえが特徴で「イカの王様」と呼ばれます。幅広いひれや透明な体などから複数の別名があり、種類はアカイカ、シロイカ、クワイカの3種。獲れたては半透明でコリコリ、寝かせると甘みが増します。刺し身や天ぷら、炒め物などに使われます。タウリンやビタミンEが豊富で、肝機能の向上、高血圧予防、コレステロール低下、シミ予防にも効果があります。
アオリイカとは?
アオリイカは胴長40~50cmほどの大型イカで、赤道を中心にハワイ以西の太平洋からインド洋の熱帯・温帯に幅広く生息しています。高水温を好む南方系のイカですが、近年は北海道でも水揚げされるようになりました。イカの中でも最高級とされ、スーパーで目にすることは滅多にありません。
特徴は、凝縮された濃厚な甘みと豊富な旨味成分、しなやかな歯ごたえ。肉厚で弾力があり、とろけるような柔らかさから「イカの王様」とも呼ばれます。
名前の由来には諸説あります。幅広いひれが泥よけの馬具「あおり」に似ていることから「アオリイカ」、芭蕉の葉に似ているため「バショウイカ」、産卵のため藻場にやってくることから「モイカ」、泳ぐ姿が透明なことから「ミズイカ」とも呼ばれます。
種類は、大型で鮮やかな赤色のアカイカ(レッドモンスター)、広範囲に生息するシロイカ、最小のクワイカの3種です。獲れたては半透明で、時間が経つと白濁します。しばらくの間は、触れると体表の斑点の明滅が確認できます。選ぶ際は、吸盤にしっかり吸い付くもの、張りがあり目が窪んでいないものを選ぶと良いでしょう。獲れたてはコリコリとした食感ですが、1日寝かせると身が熟成し、甘みと旨味が増します。冷凍保存すると、柔らかくまろやかな食感になり、アミノ酸も増えてより旨味が増します。
刺し身では、食感の悪い外皮や薄皮をきれいに剥ぐのがコツで、墨袋を破らないよう注意が必要です。天ぷらや炒め物、煮物など、和洋中幅広く調理可能。加熱する場合は、身が締まりすぎないようさっと火を通し、切れ目や皮むきで変形を防ぐと美味しく仕上がります。
アオリイカの効果
■高血圧の予防
アオリイカに含まれるタウリンには交感神経抑制作用があり、食塩の摂り過ぎが原因で起こる高血圧を改善する作用があります。
■コレステロールを減少させる
タウリンは、コレステロールの排出を促す胆汁酸の分泌を促進します。
■肝臓の働きをよくする
タウリンは、肝機能を高め、肝臓の解毒作用を強化します。
■シミを防ぐ
年齢を重ねると、皮膚や血管、臓器に老人斑として知られる老化色素であるリポフスチンが増加する傾向があります。しかし、アオリイカに含まれるビタミンEの摂取により、皮膚にリポフスチンが蓄積されず、シミの形成を防ぐことができます。
こんな方におすすめ
●高血圧が気になる人
●コレステロール値が気になる人
●肝機能が気になる人
おさらい
●凝縮された甘みと豊富な旨味、しなやかな歯ごたえで「イカの王様」と呼ばれる
●獲れたては半透明でコリコリ、寝かせると甘みが増す
●タウリンが豊富で、肝機能の向上、高血圧予防、コレステロール低下に効果がある
・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)
・アオリイカ(神奈川県漁業協同組合連合会 )
https://www.kngyoren.com/pages/224/
・とりネット
https://x.gd/oj24X