パクチョイはβ-カロテン、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンK、葉酸などのビタミンが豊富で、カリウムやカルシウムなどのミネラルも含まれています。カルシウムやビタミンKは丈夫な骨の生成に欠かせないほか、多種類の栄養素が幅広い生理作用をカバーします。



パクチョイとは?

パクチョイは中国名で「小白菜(シャオパイツァイ)」と呼ばれ、茎が白いです。同じ種類で茎が青いものが、秋野菜の「チンゲンサイ」となります。パクチョイは茎が真っ白で、葉は青々とした緑色をしています。どちらの野菜も柔らかく、味や香りにクセがないため、中国では炒め物からスープの具材に広く使われています。

パクチョイ

 

パクチョイの栄養素

パクチョイの濃い緑色の葉の部分には、たっぷりとβ-カロテンが含まれています。また、ビタミンCやビタミンK、葉酸、カリウムなどの栄養素も豊富に含まれており、これらはチンゲンサイよりも多く含まれています。β-カロテンやビタミンCには、どちらも活性酸素の活動を抑える抗酸化作用があり、二つの働きが組み合わさることで生活習慣病の予防や美容効果にパワーを発揮します。

中国野菜の特徴として、パクチョイはカリウムやカルシウムなどのミネラルも豊富に含んでおり、骨粗鬆症の予防にも有効です。

 

パクチョイの栄養成分

食品成分 パクチョイ/葉/生
廃棄率 10%
エネルギー 15kcal
水分 94g
たんぱく質 1.6g
脂質 0.2g
炭水化物 2.7g
灰分 1.1g
食塩相当量 0g
カリウム 450mg
カルシウム 100mg
βーカロテン 1800μg
ビタミンK 190μg
ビタミンB2 0.12mg
ビタミンB6 0.11mg
ビタミンC 45mg
食物繊維 1.8g

※数値は可食部100g当たりに含まれる成分となります。

※参考:食品成分データベース(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)

 

調理のコツ

β-カロテンをはじめとする油と相性の良い栄養素を多く含んでいますので、肉厚でありながらも火の通りが良い特徴があります。そのため、炒め物や炒め煮などの調理方法がおすすめです。また、ゴマ和えや白和え、みそ汁の具にもよく合います。

白と緑の鮮やかなコントラストを生かすために、加熱処理はなるべく短くすることが良いでしょう。中国料理風の調理法として、炒める前にサッと中温の油に潜らせたり、茹でる際に少量の油を加えるなどの方法があります。これらの方法を用いれば、パクチョイの色も美しく、歯応えもよくなり、栄養素の損失も最小限に抑えることができます。

 

パクチョイの選び方

葉がピンと張ってツヤがあり、葉の緑色と葉柄の白色のコントラストが鮮やかなものを選びましょう。

パクチョイの選び方

 

パクチョイの保存方法

なるべく1株を1回で使い切るようにするのが良いですが、余ったときはラップに包み、冷蔵庫で立てて保存しましょう。

パクチョイの効果

血圧の抑制に

ナトリウムは体にとって必要なミネラルですが、摂り過ぎると高血圧の原因になります。カリウムは、過剰なナトリウムを尿として排出する働きを促すため、高血圧の予防に効果があります。

 

生活習慣病の予防

活性酸素の活動を抑える抗酸化作用のあるβ-カロテンやビタミンCが含まれているため、生活習慣病の予防や美容効果が期待できます。

 

骨を丈夫にする

カルシウムやビタミンKが含まれていますので、骨粗鬆症の予防に期待ができます。

こんな方におすすめ

高血圧が気になる人

生活習慣病が気になる人

骨粗鬆症が気になる人

おさらい

同じ種類のチンゲンサイよりもビタミンCやビタミンK、葉酸、カリウムを多く含有している

β-カロテンやビタミンCには、活性酸素を抑える抗酸化作用があるため、生活習慣病の予防や美容効果に良い

中国野菜の特徴として、カリウムやカルシウムなどのミネラルも豊富に含むので、骨粗鬆症の予防に良い


参考文献

・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)


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