コーヒーは、コーヒーの木の種子(コーヒー豆)を焙煎後粉砕し、得られた粉末を熱湯や冷水で抽出した飲料です。コーヒー豆は種類が多く、焙煎や挽き方によっても、異なる味や香りを楽しむことができます。
むくみ予防や眠気覚まし、生活習慣病の予防効果などが期待されています。
コーヒーとは?
コーヒーの木は、赤道をはさんで北緯25度から南緯25度、北回帰線と南回帰線の間の「コーヒーベルト」と呼ばれる熱帯地域でほとんどが栽培されています。
コーヒーの木には多くの種類がありますが、商業的に栽培されているのはアラビカ種、カネフォラ種(ロブスタ種)、リベリカ種の3種類です。
アラビカ種は世界で一番多く生産されており、現在生産されているコーヒー豆の約60%を占めるといわれています。原産地はエチオピアで、高地で栽培され気象条件や病害虫の影響を受けやすい品種であり、酸味と香りが特徴です。
カネフォラ種(ロブスタ種)は原産地がコンゴで、低地でも栽培され病害虫の影響を受けづらい品種であり、苦味とコクが特徴です。
リベリカ種は原産地が西アフリカで、ごく一部の地域でしか栽培されておらず、栽培地域内だけで消費されています。
コーヒーの木から収穫した赤い実の中には、生豆(種子)があります。生豆を洗浄・乾燥・選別した後、焙煎し配合・粉砕して製品化したものがレギュラーコーヒーです。
インスタントコーヒーは焙煎・配合・粉砕したものから液体を抽出し乾燥したものが製品となります。
コーヒー豆は種類が多く、栽培された地域や焙煎、挽き方の加減によっても味や香りに違いが出ることから、好みの味を見つける楽しみがあります。
■コーヒー豆の選び方
豆の大きさや色の濃さが均一で揃っているもの、焙煎から時間が経っていないものを選びましょう。
■コーヒー豆の保存方法
匂いが移らないように密封容器に入れ、冷暗所で保存しましょう。豆の場合は1~2カ月、挽いた粉なら1~2週間が飲みきりの目安になります。
コーヒーの効果
■むくみを予防・改善する効果
コーヒーに含まれるカリウムやカフェインはむくみの予防・改善に効果がある成分です。カリウムは体内の水分バランスを調整し、むくみを改善するほか、カフェインには利尿作用があるため、むくみの予防や改善に働きます。
■覚醒効果
カフェインはコーヒーの苦味成分です。カフェインには、神経を鎮静させる作用を持つアデノシンの働きを阻害し、神経を興奮させることから、眠気を覚ます覚醒作用があります。
■生活習慣病を予防する効果
クロロゲン酸やタンニンはポリフェノールの一種で、その量はカフェインよりも多く、コーヒーの褐色や苦味、香りのもとになります。
どちらも抗酸化作用があり、活性酸素の発生を抑える働きがあることから生活習慣病の予防効果が期待できます。
こんな方におすすめ
●むくみが気になる人
●眠気を覚ましたい人
●生活習慣病が気になる人
おさらい
●コーヒー豆は種類が多く、栽培された地域や焙煎、挽き方の加減によっても味や香りに違いが出る
●コーヒー豆を焙煎・配合・粉砕したものがレギュラーコーヒーであり、インスタントコーヒーは焙煎・配合・粉砕したものから液体を抽出し乾燥したものである
●コーヒーを飲むことで、むくみの予防や眠気覚まし、生活習慣病の予防などが期待できる
・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)
・春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜と魚の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)
・食品でひく 機能性成分の事典(発行所 女子栄養大学出版部)
・かしこく摂って健康になる くらしに役立つ栄養学(発行所 株式会社ナツメ社)
・全日本コーヒー協会
・カフェインの過剰摂取について(農林水産省)