コールラビはキャベツの一変種で、カブのように膨らんだ茎の部分を食べます。ほんのり甘く、ブロッコリーの茎に似た風味と食感があります。ビタミンCを豊富に含み、老化や動脈硬化の予防に役立ちます。また、胃潰瘍予防に効果のあるビタミンUや、抗がん作用をもつイソチオシアネートのもととなるグルコシノレートも含まれています。
コールラビとは?
コールラビは「球茎カンラン」や「カブカンラン」とも呼ばれる、キャベツの一変種です。「カンラン」とはキャベツの別名です。
カブのように肥大した茎の根元部分を食用とし、ほんのりとした甘味があり、ブロッコリーの茎に似た風味と食感があります。外皮の色は薄緑や赤紫がありますが、色がついているのは表面だけで、中身はどちらも白色です。
栄養成分はキャベツに似ており、抗酸化作用の高いビタミンCを比較的多く含んでいます。ビタミンCは活性酸素の働きを抑制し、老化防止や動脈硬化の予防に役立ちます。
また、胃潰瘍の予防や肝機能の回復に効果があるとされるビタミンUも含まれています。
さらに、コールラビを含むアブラナ科の野菜にはグルコシノレートが含まれており、噛むことで抗がん作用をもつイソチオシアネートに変化します。
■調理との組み合わせ方
アクが少なく、生でも食べられます。葉や柄を取り除いて皮をむきますが、皮がやわらかければそのままでも食べられます。ビタミンCは水溶性のため、生食のほうが効率よく摂取できます。外皮が赤紫の品種にはアントシアニンが含まれており、酢などと組み合わせると色が引き立ちます。加熱する場合は、ポトフなど汁ごと食べる料理がおすすめです。
■選び方
表皮にひび割れがなく、重みのあるものを選びましょう。
■保存方法
葉がついている場合は取り除き、新聞紙に包んで冷蔵庫の野菜室へ。冬季は暖房の届かない涼しい場所でも保存可能です。
コールラビの効果
■免疫力を高める
コールラビに含まれるビタミンCは、身体の中に入ってくるウイルスを排除しようとする働きがある「白血球」を強化してくれます。それだけではなく、自らもウイルスを排除しようとする働きがあります。風邪が流行する時期には、ビタミンCを摂取することをおすすめします。
■貧血を予防する効果
赤血球は約4か月で生まれ変わるため、体内では常に新しい赤血球がつくられています。コールラビに含まれる葉酸は、赤血球のもととなる赤芽球をつくることに関与しており、赤芽球が正常につくられないと赤血球も正常につくられません。葉酸を摂取することは、正常な赤血球をつくることに役立ち、貧血の予防にもなります。
■腸内環境を整える効果
コールラビに含まれる食物繊維は、腸内に溜まった老廃物や有害物質を吸着し、体外へ排出する働きがあります。また、腸内の善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌を増やす働きもあるため、腸内細菌のバランスが良くなり、腸内環境の改善に役立ちます。
腸内環境が整うことで、便秘の予防や改善にも効果が期待できます。
こんな方におすすめ
●免疫力を高めたい人
●貧血が気になる人
●便秘で悩んでいる人
おさらい
●コールラビはキャベツの一変種で、カブのように膨らんだ茎の部分を食べる
●ほんのり甘く、ブロッコリーの茎に似た風味と食感がある
●ビタミンCを豊富に含み、老化や動脈硬化の予防に役立つ
・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)
・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)