鞍掛豆は長野市などで栽培される青大豆で、独特の模様と風味が特徴です。「海苔豆」や「パンダ豆」とも呼ばれ、茹でて食べる他、豆腐にも使われます。栄養価が高く、ビタミンB6は精神の安定や美肌に役立ち、また食物繊維が腸内環境を整え、血糖値の上昇を緩やかにする効果も期待できます。



鞍掛豆とは?

鞍掛豆とは、主に長野市や長野県内の中山間地で栽培されています。
鞍掛豆は青大豆の一種で、馬の背中に鞍を掛けたような模様をしていることから、その名が付けられました。また、海苔のような風味がするため、「海苔豆(のりまめ)」と呼ぶ地域もあります。他にも、パンダのような模様に見えることから「パンダ豆」とも呼ばれるなど、さまざまな名前で親しまれている豆です。

独特の風味、豆のコリコリとした食感、そして濃厚な味わいが特徴で、シンプルに茹でて味付けするだけでも、おいしく食べられます。さらに、全糖が高く、豆腐にすると甘みが感じられる豆でもあります。お正月のおせち料理にも使われるなど、昔から親しまれてきましたが、近年では生産量が減少しており、入手が難しくなっているようです。

栄養面では、食物繊維やビタミンB6が豊富に含まれています。特にビタミンB6は、精神の安定や免疫力の維持に役立ち、美肌や脂肪燃焼効果が期待できる栄養素です。また、うつ病や不安障害の予防にも効果があるとされています。

鞍掛豆の効果

胎児の発育

鞍掛豆に含まれるビタミンDは、脳神経の発達にも必要で、おなかの中の赤ちゃんにも大切なビタミンです。また、アミノ酸の代謝を正常化する働きがあり、つわりの軽減にも役立つとされています。

 

腸内環境を整える効果

鞍掛豆に含まれる食物繊維は、腸内にたまった不要な老廃物や有害物質を吸着し、体外へ排出する働きがあります。また、腸内の善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌を増やす働きもあるため、腸内細菌のバランスが良くなり、腸内環境の改善に役立ちます。

 

血糖値を抑える効果

さらに食物繊維は粘度が高く、体内で一緒に食べたほかの食べ物と混ざることでゼリー状になり、小腸までゆっくり進みます。小腸での糖質の吸収速度が緩やかになり、食後の急激な血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。

こんな方におすすめ

妊娠を考えている人、妊娠中の人

腸内環境を整えたい人

コレステロール値や血糖値が気になる人

おさらい

馬の背中に鞍を掛けたような模様から、鞍掛豆と呼ばれるようになった

食物繊維やビタミンB6が豊富に含まれている

ビタミンDは赤ちゃんにも大切なビタミン。食物繊維が腸内環境を整え、血糖値の上昇を抑える効果がある


参考文献

・「鞍掛豆による地域活性化 」~鞍掛豆産地日本一の町を目指して~(一般財団法人 地域活性化センター)
・うちの郷土料理-ひたし豆 長野県(農林水産省)
・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)


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