まくわうりは、日本で古くから親しまれてきた果実で、メロンと同じ植物に分類されます。甘味や香りは控えめながら、みずみずしく爽やかな風味が特徴で、低カロリーなのも魅力です。黄肉種には抗酸化作用のあるβ-カロテン、ビタミンC、葉酸が豊富に含まれ、老化抑制や動脈硬化予防、脳の健康維持に役立ちます。水分やカリウムも多く、利尿作用が期待できます。
まくわうりとは?
まくわうりは、日本国内で古くから栽培されてきた果実で、丸型や円筒形のものがあり、大きいものでも1kgほどの大きさです。植物学上はメロンと同一種に分類されます。
メロンに比べると甘味や香りはやや控えめですが、みずみずしく爽やかな風味が特徴です。炭水化物が少なく、カロリーも控えめなため、カロリー制限中の人にも嬉しい果実といえるでしょう。
果肉の色によって白肉種と黄肉種に分かれ、黄肉種には抗酸化作用の高いβ-カロテンが含まれています。また、老化抑制や動脈硬化予防に有効なビタミンCや、認知症や脳梗塞の予防が期待される葉酸も豊富です。90%以上が水分で、カリウムも多く含まれるため、利尿作用やナトリウム排出の効果も期待できます。
■調理との組み合わせ方
香りや甘みが控えめなため、加工せず完熟したものをそのまま食べるのがおすすめです。甘みのあるバナナなどを加えたヨーグルトスムージーにすれば、バナナやヨーグルトによる整腸効果も期待できます。未熟な果実は漬物にして食べることもできます。
■選び方
表皮に傷がなく、ずっしりと重みのあるものを選びましょう。
■保存方法
未熟なものは室温で追熟させます。カットしたものは種を取り除き、ラップで包んで冷蔵庫で保存し、早めに食べ切りましょう。
まくわうりの効果
■老化を防ぐ
まくわうりに含まれるビタミンCは、抗酸化作用が強く体内の酸化を抑制する働きがあります。
■貧血を予防する効果
赤血球は約4か月で生まれ変わるため、体内では常に新しい赤血球がつくられています。まくわうりに含まれる葉酸は、赤血球のもととなる赤芽球をつくることに関与しており、赤芽球が正常につくられないと赤血球も正常につくられません。葉酸を摂取することは、正常な赤血球をつくることに役立ち、貧血の予防にもなります。
■高血圧を予防する効果
ナトリウムは体にとって必要なミネラルですが、摂り過ぎると高血圧の原因になります。
まくわうりに含まれるカリウムは、過剰なナトリウムを尿として排出する働きを促すため、高血圧の予防に効果があります。
こんな方におすすめ
●老化が気になる人
●貧血が気になる人
●高血圧が気になる人
おさらい
●まくわうりは、日本で古くから親しまれてきた果実で、メロンと同じ植物に分類される
●甘味や香りは控えめながら、みずみずしく爽やかな風味が特徴で、低カロリーなのも魅力
●黄肉種には抗酸化作用のあるβ-カロテン、ビタミンC、葉酸が豊富に含まれる
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