ルバーブはフキに似た見た目で、茎を食用とする野菜です。酸味と香りが特徴で、漢方では「大黄(だいおう)」としても知られます。カリウムやカルシウムを多く含み、高血圧や骨粗しょう症の予防に効果的です。赤い色はアントシアニンによるもので、抗酸化作用で老化やがん、動脈硬化を防ぎます。ペクチンも豊富で、コレステロールや糖尿病の改善にも役立ちます。
ルバーブとは?
ルバーブは、見た目がフキによく似ていますが、食用にするのは茎の部分のみです。強い酸味と独特の香りがあり、漢方では消化を助ける「大黄」の一種としても知られています。
栄養素としてはカリウムやカルシウムが豊富で、高血圧の予防・改善や、カルシウム不足によって起こる骨粗しょう症の予防に効果が期待されます。
ルバーブの赤い色味はアントシアニン系の色素によるもので、抗酸化作用によって活性酸素の働きを抑え、細胞の老化やがん化、血栓の生成を防ぎ、動脈硬化の予防にも役立ちます。
また、水溶性食物繊維であるペクチンも多く含まれており、コレステロール値の上昇を抑えたり、糖尿病の改善にも効果があることがわかっています。
■調理との組み合わせ方
アントシアニン系色素は主に赤い皮とその周辺に多く含まれています。皮をむいてアク抜きしたものはサラダや和え物にも使えますが、抗酸化作用を生かすには皮付きのままジャムにするのが最良です。ルバーブはペクチンが豊富なので、ぶつ切りにして砂糖を加え、しばらくなじませてからとろとろになるまで煮るだけで簡単にジャムが作れます。仕上げにレモン汁を加えると、赤い色がより鮮やかになります。
■選び方
赤みが鮮やかで、全体にハリがあり、シワのないものを選びましょう。
■保存方法
保存は冷蔵庫の野菜室が基本ですが、鮮度が落ちやすいため、なるべく早く使い切るのがおすすめです。水にさらしてアク抜きしたものは保存袋に入れて密閉すれば、冷蔵保存も可能です。
ルバーブの効果
■貧血を予防する効果
赤血球は約4か月で生まれ変わるため、体内では常に新しい赤血球がつくられています。葉酸は赤血球のもととなる赤芽球をつくることに関与しており、赤芽球が正常につくられないと赤血球も正常につくられません。ルバーブに含まれる葉酸を摂取することは、正常な赤血球をつくることに役立ち、貧血の予防にもなります。
■高血圧を予防する効果
ナトリウムは体にとって必要なミネラルですが、摂り過ぎると高血圧の原因になります。
ルバーブに含まれるカリウムは、過剰なナトリウムを尿として排出する働きを促すため、高血圧の予防に効果があります。
■血糖値を抑える効果
ルバーブに含まれる水溶性食物繊維は粘度が高く、一緒に食べたほかの食べ物と混ざることでゼリー状になり、小腸までゆっくり進みます。小腸での糖質の吸収速度が穏やかになるため、食後の急激な血糖値の上昇を抑える効果があります。
こんな方におすすめ
●貧血が気になる人
●高血圧が気になる人
●コレステロール値や血糖値が気になる人
おさらい
●ルバーブはフキに似た見た目で、茎を食用とする野菜で酸味と香りが特徴
●カリウムやカルシウムを多く含み、高血圧や骨粗しょう症の予防に効果的
●ペクチンも豊富で、コレステロールや糖尿病の改善にも役立つ
・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)
・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)