さんとうさいは中国山東省原産で、白菜に似ていますが結球しないのが特徴です。抗酸化作用のあるβ-カロテンを多く含み、体内でビタミンAに変換されることで皮膚や粘膜の健康維持や眼精疲労の改善に役立ちます。カルシウムは牛乳以上に豊富で、ビタミンKも多く含むため骨粗しょう症予防にも有効です。さらに造血作用や認知症予防に効果が期待できる葉酸も含まれており、特に妊娠中は意識して摂りたい野菜です。



さんとうさいとは?

さんとうさいは中国の山東省が原産で、葉の形や味わいは白菜とよく似ていますが、結球しないのが特徴です。

抗酸化作用に優れるβ-カロテンを多く含み、活性酸素の働きを抑える効果があります。体内に吸収されると必要な分だけビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持や眼精疲労の改善にも役立ちます。

骨や歯の形成に欠かせないカルシウムも豊富で、その含有量は牛乳100gあたり110mgを上回ります。さらに、骨づくりを助けるビタミンKも多く含むため、骨粗しょう症対策としても摂取が推奨されます。

また、造血作用や認知症予防に効果が期待できる葉酸も豊富です。特に妊娠中は葉酸が不足しやすいため、意識して摂ることが大切です。

 

調理との組み合わせ方

β-カロテンは脂溶性のため、油と一緒に調理すると効率よく摂取できます。手早く炒めればシャキッとした歯ざわりが楽しめ、熱に弱いビタミンCの損失も抑えられます。油揚げやがんもどきと合わせた含め煮、ブイヨンと牛乳を使ったクリーム煮などが代表的です。ビタミンDが豊富な椎茸やキクラゲを加えると、カルシウムの吸収も高まります。

 

選び方

葉に黄ばみがなく、ふんわりと広がって柔らかそうなもの、株がしっかりして張りのあるものを選びましょう。

 

保存方法

乾燥に弱いため、株元を中心に湿らせた新聞紙などで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。立てて保存すると比較的長持ちします。

さんとうさいの効果

骨の形成を助ける

さんとうさいに含まれるビタミンKには、腸から吸収されたカルシウムを骨に取り込む働きがあります。成長期の骨の形成だけではなく、骨粗しょう症の予防にもなります。

 

老化を防ぐ

さんとうさいに含まれるビタミンCには、抗酸化作用が強く体内の酸化を抑制する働きがあります。

 

貧血を予防する効果

赤血球は約4か月で生まれ変わるため、体内では常に新しい赤血球がつくられています。さんとうさいに含まれる葉酸は、赤血球のもととなる赤芽球をつくることに関与しており、赤芽球が正常につくられないと赤血球も正常につくられません。葉酸を摂取することは、正常な赤血球をつくることに役立ち、貧血の予防にもなります。

こんな方におすすめ

骨粗しょう症が気になる人

老化が気になる人

貧血が気になる人

おさらい

さんとうさいは中国山東省原産で、白菜に似ているが結球しないのが特徴

カルシウムは牛乳以上に豊富で、ビタミンKも多く含むため骨粗しょう症予防にも有効

造血作用に期待できる葉酸も含まれており、特に妊娠中は意識して摂りたい野菜


参考文献

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)


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