しいたけは、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6を含んでいるほか、日光に当てることでビタミンDに変化するエルゴステロールという成分を含んでいます。ビタミンDは骨や歯の健康に関わる重要なビタミンであり、カルシウムの吸収を促進し、骨にカルシウムが取り込まれるのを助ける働きがあります。そのため、カルシウムが豊富な食材と組み合わせることで相乗効果が期待できます。例えば、小魚やチーズ、干しエビなどの具材を含むレシピにしいたけを取り入れることがおすすめです。

さらに、しいたけには抗ウイルス性物質であるβ-グルカンや旨味成分のグアニル酸など、さまざまな機能性成分が含まれています。これらの成分は健康維持に役立つと注目されています。



しいたけとは?

しいたけには、きのこ特有の成分であるエルゴステロールが多く含まれているのが特徴です。この成分は紫外線に当たるとビタミンDに変化する性質を持っています。そのため、食べる前にしいたけを日光に当てると栄養価が高まります。干ししいたけも一般的には機械乾燥されているため、食べる30分前に日光に当てることがおすすめです。また、エルゴステロールはしいたけの笠の裏側に多く含まれていますので、裏返して干すと効果的です。

さらにしいたけには、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6などのビタミンB群もバランスよく含まれています。食物繊維も豊富であり、特に干ししいたけには100gあたり46.7gもの食物繊維が含まれています。

骨を丈夫にするためにはカルシウムが必要ですが、単独でカルシウムを補給してもあまり意味がありません。カルシウムが骨に取り込まれることで初めて骨は丈夫になりますが、そのためにはビタミンDが必要です。ビタミンDはカルシウムの吸収率を20倍にも高め、骨にカルシウムを定着させる役割を果たします。栄養素は単体ではなく、一緒に摂ることで有効に働きます。

しいたけにはビタミンDが豊富に含まれており、カルシウムの吸収を助けるため、骨粗鬆症の予防に役立ちます。

また、しいたけに含まれるエリタデニンという物質は、血中のコレステロール量を抑制し、LDL(悪玉)コレステロールの排出を促す作用があります。そのため、血管にコレステロールが付着しにくくなり、動脈硬化の予防効果が期待できます。脳梗塞や心筋梗塞、高血圧などの生活習慣病の予防にも役立ちます。

しいたけには特殊な糖であるβ-グルカンが含まれており、この成分ががん細胞の増殖を抑える効果があることがわかっています。β-グルカンは白血球を活性化し、インターフェロンの生成を促します。インターフェロンは免疫力を高め、ウイルスやがん細胞の増殖を抑える作用があります。そのため、しいたけはインフルエンザや肝炎、がんなどに良いと考えられています。

 

干ししいたけの旨味の秘密

生しいたけよりも干ししいたけの方が風味が豊かです。これは乾燥することで旨味成分であるグアニル酸が多量に生成されるためです。干ししいたけの戻し汁は、良い出汁となるため、活用することをおすすめします。

 

選び方

肉厚で裏側が白いもの

 

保存方法

ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ

しいたけの効果

骨や歯を丈夫にする

しいたけには豊富なビタミンDが含まれており、このビタミンDは骨にカルシウムを取り込むのを助けます。

 

生活習慣病の予防に

しいたけに含まれるエリタデニンという物質は、血中のコレステロールの量を抑制し、LDL(悪玉)コレステロールの排出を促す作用があります。そのため、しいたけは動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞、高血圧などの生活習慣病の予防に役立つと考えられています。

 

免疫力の向上に

しいたけにはβ-グルカンという特殊な糖が含まれています。このβ-グルカンは白血球を活性化し、免疫力を高めてウイルスの増殖を抑える作用があります。

こんな方におすすめ

骨や歯を強くしたい人

生活習慣病が気になる人

免疫力を高めたい人

おさらい

しいたけには、紫外線に当たるとビタミンDに変化するエルゴステロールが多い

カルシウムが骨に取り込まれるには、ビタミンDが必要

しいたけには、生活習慣病の予防や免疫力の向上に役立つ成分が含まれている


参考文献

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)


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