ほうれん草は野菜の中でも鉄の含有量がトップクラスです。ビタミンやミネラルが豊富に含まれることから「緑黄色野菜の王様」と称されることもあります。そのため、貧血の予防に役立ちます。また、ほうれん草の緑の色素である葉緑素は、悪玉コレステロールの酸化を防ぐ効果もあります。さらに、ほうれん草にはルテインも含まれており、目の健康維持にも効果があります。
ほうれん草とは?
ほうれん草は「緑黄色野菜の王様」と称され、ビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。β-カロテンの量は100g当たり4200μgです。ほうれん草一束(約300g)を湯がいたり和え物にすると、約100g分の量を簡単に摂取できます。β-カロテンは必要に応じてビタミンAに変わるため、ビタミンAの摂取におすすめです。
また、ほうれん草にはビタミンB群、C、E、Kなども豊富に含まれていますが、特に葉酸は100g当たり210μgも含まれているのが魅力です。さらに、鉄をはじめとするミネラルもバランスよく含まれており、適切な量を摂取することができます。
ほうれん草の緑の葉緑素には浄化作用があり、葉緑素入りのガムは口臭対策にも利用されています。また、葉緑素はニコチンやアルコールを解毒する作用もあり、二日酔いにも効果があります。
■おすすめの茹で時間
ほうれん草は長時間茹ですぎると、ビタミンCの損失が大きくなります。茹でる時間を1分以内に抑えると、約70%のビタミンCを保持すると言われています。
■選び方
緑が濃く肉厚で葉がピンと張っているもの。
■おすすめの保存方法
湿らせた新聞紙で野菜を包み、冷蔵庫の野菜室に立てて保存すると鮮度が長持ちします。
ほうれん草の効果
■貧血の予防に
ほうれん草は鉄を豊富に含んでいますが、同時に鉄の吸収を助けるビタミンCも豊富に含まれているため、貧血の予防に効果があります。
■悪玉コレステロールの吸収を防ぎ、排出を促す
ほうれん草の緑の色素である葉緑素には、血液中の毒素を分解し、血液を浄化する働きがあります。
また、ほうれん草は悪玉コレステロールの吸収を防ぎ、積極的に排出することで動脈硬化を予防します。
■目の健康を保つ
ほうれん草には、目の健康を維持するための抗酸化物質であるルテインが豊富に含まれています。ルテインは白内障や黄斑変性症などの目の病気にも効果があります。
また、ほうれん草のルテインは熱に強いため、茹でても損失しません。さまざまなレシピでほうれん草を利用し、たくさん摂取することをおすすめします。
こんな方におすすめ
●貧血が気になる人
●コレステロール値が気になる人
●目の調子が気になる人
おさらい
●ほうれん草は「緑黄色野菜の王様」と言われていて、ビタミン、ミネラルともに多く含まれている
●ほうれん草の緑のもとになる葉緑素は悪玉コレステロールの吸収を防ぎ、積極的に排出する
●ほうれん草に含まれるルテインには目の健康を保つ効果がある
・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)
・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)