「丹波くり」は、京都の秋の味覚であり、丹波地方で古くから栽培されてきた栗の総称です。大粒で甘味が強く、香りも良い「丹波くり」は、和菓子や洋菓子、様々な料理に使われ、茹で栗や焼き栗、栗ご飯などにおすすめです。栄養価も高く、渋皮には抗酸化作用があるとされるタンニンが含まれています。



丹波くりとは?

京都の秋の味覚である「丹波くり」は、昔から丹波地方(京都府中部、兵庫県と大阪府の一部)で取れる栗の総称です。丹波地方では、古くから栗作りが盛んに行われてきました。平安時代には、宮廷への献上品として丹波の栗が送られたという記録があり、その頃から高級食材として重宝されていたことがわかります。

13世紀に外国からもたらされた接木技術を導入し、品種改良や栽培技術の改良などに取り組むことで、丹波の栗作りは発展し、現在に至っています。今もなお、丹波の気候風土と生産農家の地道な努力により、大粒でつやのある、最高品質の「丹波くり」が育てられています。

「丹波くり」は、昔から京料理や京菓子の材料として重宝される和栗の王様です。大きな果肉は緻密で甘味が強く、香りも良いのが特徴です。和菓子や洋菓子をはじめ、さまざまな料理に利用されますが、その自然な甘みや香りを生かすためには、茹で栗や焼き栗、栗ご飯などがおすすめです。

丹波くりは、糖質をはじめとする栄養成分が豊富な滋養食品です。また、渋皮には抗酸化作用があるとされるタンニンが含まれているため、渋皮つきで食べることもおすすめです。

 

丹波くりの選び方

表皮が滑らかでつやがあるもの。持ったときに重みがあるもの。

 

調理方法

栗を調理するときに面倒なのが皮剥きです。栗をお湯にしばらくつけておくと、皮が剥きやすくなります。皮は下から上に剥くと良いです。余ったくりはビニール袋などに入れて、冷蔵庫のチルドで保存しましょう。

 

丹波くりのおこわ

丹波くりの定番料理。皮を剥き、さっと茹でた栗をもち米と炊きます。

 

栗ぜんざい

ぜんざいやお汁粉に入れると、こっくりとした栗の甘みと旨みが味わえます。

 

栗きんとん

茹でて潰して、みりん、砂糖と混ぜ、甘味たっぷりのほくほく栗きんとんの完成です。

 

マロングラッセ

渋皮を残して皮を剥き、シロップで煮て、洋酒で香りづけします。生クリームやアイスを添えると完成です。

丹波くりの効果

疲労回復に

丹波くりに含まれる糖質は、たんぱく質や脂質よりも早く分解・吸収されて即効性があるのが特長です。糖質を摂ることで素早くエネルギーの補給ができるので、運動をした時の疲労回復にも役立ちます。

 

免疫力を高める

丹波くりに含まれるビタミンCは、身体の中に入ってくるウイルスを排除しようとする働きがある「白血球」を強化し、自らもウイルスを排除しようとする働きがあります。

 

抗酸化作用

丹波くりの渋皮に含まれるタンニンには、強い抗酸化作用があるため、老化防止やがんの予防にも有効と言われています。

こんな方におすすめ

疲労を感じている人

免疫力を高めたい人

老化が気になる人

おさらい

「丹波くり」は、京都の秋の味覚であり、丹波地方で古くから栽培されてきた栗の総称

大粒で甘味が強く、香りも良い「丹波くり」は、和菓子や洋菓子、様々な料理に使われる

栄養価も高く、渋皮には抗酸化作用があるとされるタンニンが含まれている


参考文献

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・まるごと京野菜 からだがよろこぶ京都ブランド(発行所 株式会社 青幻舎)


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