うるいは、キボウシの若葉で、アク抜き不要の山菜です。歯ごたえや軽いぬめりが特徴で、炒め物などに利用されます。近年では軟白促成栽培も行われ、白く柔らかい食感が注目されています。うるいにはビタミンB1が含まれ、糖質のエネルギー変換を助け、集中力維持にも役立ちます。また、食物繊維が腸内環境を整え便秘を予防し、カリウムが水分バランスを調整してむくみの改善にも効果があります。



うるいとは?

うるいとは、キボウシの葉が開く前の若葉のことです。北海道から本州にかけて広く自生し、薄紫色の清楚な花を咲かせます。ゼンマイやワラビのようにアク抜きの必要がなく、さっと湯がいて炒め物などに利用できます。サクッとした歯ごたえとクセのない味わい、さらに軽いぬめりも魅力の一つです。近年では軟白栽培も行われています。

ハウスでの促成栽培は、雪の多い地域における冬〜春の作物としても重宝されています。温床にモミガラを敷いて根株を並べ、土をかぶせてから十分に水を与え、ビニールトンネルで覆って内部の温度を20度に保ちます。芽が伸び始めたら、再度たっぷり水を与えます。

促成栽培されたうるいは、光を遮断することで白さと柔らかさが際立ち、生でも美味しく食べられる新感覚の食材として注目されています。

うるいの効果

エネルギーをつくるのを助ける

米やパン、麺類の糖質を分解してエネルギーに変換する際には、うるいに含まれるビタミンB1が酵素の働きを助けます。

運動をする人は、エネルギーの需要が高いため、ビタミンB1もより多く必要とされます。

また、脳にもエネルギーが必要です。エネルギー不足は集中力の低下につながる可能性があります。

 

腸内環境を整える効果

うるいに含まれる食物繊維は、腸内に溜まった不要な老廃物や有害物質を吸着し、体外へ排出する働きがあります。また、腸内の善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌を増やす働きもあるため、腸内細菌のバランスが良くなり、腸内環境の改善に役立ちます。

腸内環境が整うことで、便秘の予防や改善にも効果が期待できます。

 

むくみを予防・改善する効果

ヒトの体は約60%が水分でできており、水分が細胞と血管の間を循環しています。ナトリウムの過剰摂取やカリウムの不足などにより、体内の水分バランスが崩れてしまうとむくみにつながることがあります。うるいに含まれるカリウムを摂ることで、体内の水分バランスが調整され、むくみの予防や改善が期待できます。

こんな方におすすめ

集中力を高めたい人

便秘で悩んでいる人

むくみが気になる人

おさらい

うるいは、キボウシの若葉で、アク抜き不要の山菜

歯ごたえや軽いぬめりが特徴で、炒め物などに利用される

含まれる栄養素には、集中力維持、便秘を予防し、むくみの改善にも効果がある


参考文献

・四季を味わうニッポンの野菜(発行所 株式会社玄光社)

・早春の息吹を伝える瑞々しい「うるい」(おいしい山形) https://x.gd/ttyQR

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・日本食品標準成分表(八訂)増補2023年


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