行者にんにくは、北海道や東北地方に多く見られる食材です。修行僧(行者)が好んで食べたことが名前の由来とされ、「アイヌネギ」の別名でも古くから大切にされてきました。

栄養面では、がん予防が期待されるβ-カロテンや硫化アリル、血圧を下げるカリウムが豊富で、生活習慣病の予防に役立ちます。また、硫化アリルにはビタミンB1の吸収を助けて新陳代謝を高める働きがあり、豚肉などと一緒に食べると効果が持続します。さらに、含まれる葉酸は認知症の予防にも有効とされています。このように多くの健康効果を持つことから、万能な食材として知られています。



行者にんにくとは?

行者にんにくは、北海道や東北地方で多く見られます。ユニークな名前の由来は、昔、山で修行をしていた修行僧(行者)が好んで食べたからだと言われています。「アイヌネギ」とも呼ばれ、アイヌ民族の間では古くから体に良いものとして大切にされてきました。

抗酸化作用が強いβ-カロテンを多く含んでいるため、がんの予防効果が期待されています。ねぎ類特有の強い香りの成分である硫化アリルも、がん予防に役立つ成分の一つです。また、血圧を下げる働きがあるカリウムが豊富なので、生活習慣病の予防にもつながります。

硫化アリルにはビタミンB1の吸収を助けて新陳代謝を高める働きもあり、豚ヒレ肉などビタミンB1が多い食材と組み合わせると、その効果が長く続きます。また、含まれている葉酸は認知症の予防にも役立つとされています。

 

調理との組み合わせ方

さまざまな健康効果がある行者にんにくは、油に溶けやすいβ-カロテンを豊富に含んでいるため、油炒めや天ぷらで食べるのが一番効率的です。刻んでオムレツに混ぜるほか、さっと茹でて酢味噌和えにしてもさっぱりとおいしく食べられます。 ビタミンB1が多い肉や野菜と一緒に食べると、吸収率がさらに上がってより効果的です。北海道では、薄切りのラム肉と一緒にジンギスカン鍋に入れて食べるようです。

 

選び方

葉の色が濃く、茎に張りがあるものが新鮮です。

 

保存方法

冷蔵庫では1週間くらいを目安に保存してください。生のまま冷凍した場合は3ヶ月ほど持ちます。細かく刻んでたっぷりの醤油に漬け、冷蔵保存するのもおすすめです。

行者にんにくの効果

骨の形成を助ける

行者にんにくに含まれるビタミンKには、腸から吸収されたカルシウムを骨に取り込む働きがあります。成長期の骨の形成だけではなく、骨粗しょう症の予防にもなります。

 

免疫力を高める

行者にんにくに含まれるビタミンCは、身体の中に入ってくるウイルスを排除しようとする働きがある「白血球」を強化してくれます。それだけではなく、自らもウイルスを排除しようとする働きがあります。風邪が流行する時期には、ビタミンCを摂取することをおすすめします。

 

貧血を予防する効果

赤血球は約4か月で生まれ変わるため、体内では常に新しい赤血球がつくられています。行者にんにくに含まれる葉酸は、赤血球のもととなる赤芽球をつくることに関与しており、赤芽球が正常につくられないと赤血球も正常につくられません。葉酸を摂取することは、正常な赤血球をつくることに役立ち、貧血の予防にもなります。

また、葉酸が不足することで起こる貧血は巨赤芽球性貧血(悪性貧血)といいます。

こんな方におすすめ

骨や歯を強くしたい人

免疫力を高めたい人

貧血が気になる人

おさらい

修行僧(行者)が好んで食べたことが名前の由来とされ、「アイヌネギ」の別名もある

血圧を下げるカリウムが豊富で、生活習慣病の予防に役立つ

硫化アリルが含まれ、ビタミンB1の吸収を助けて新陳代謝を高める働きがある


参考文献

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)


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