一般的に「やまごぼう」と呼ばれるのは、本州中南部の山野に自生するキク科のもりあざみで、「ごぼうあざみ」「きくごぼう」とも呼ばれます。ヤマゴボウ科のヤマゴボウとは別種で、根が有毒なため食用にはされません。やまごぼう(もりあざみ)の直径1〜2cmほどの細い根は主にみそ漬けに利用され、多くは栽培品です。食物繊維が豊富でごぼうのように噛みごたえがあり、よく噛むことで食欲増進や消化促進が期待できます。ただし、みそ漬けは塩分摂取に注意が必要です。
やまごぼうとは?
一般的に「やまごぼう」と呼ばれるのは、本州中南部の山野に自生するキク科のもりあざみで、「ごぼうあざみ」「きくごぼう」とも呼ばれます。山地に自生するヤマゴボウ科のヤマゴボウとは別種で、それらの根は有毒のため食用にはされません。
やまごぼう(もりあざみ)の直径1〜2cmほどの細い根は、主にみそ漬けに利用され、大半は栽培品です。食物繊維が豊富で、ごぼうのように噛みごたえがあり、よく噛むことで食欲増進や消化促進が期待できます。ただし、みそ漬けは塩分に注意が必要です。
■調理との組み合わせ
生のやまごぼうはよく洗うか表皮をこそげてさっと茹で、タレに漬ければ箸休めに。漬物はカリウムを含むにんじんなどと合わせると塩分過多の予防になります。
■選び方
泥付きで固く締まり、ひげ根が少ないものが良品です。
■保存方法
土付きのまま新聞紙に包み、冷暗所で保存しましょう。
やまごぼうの効果
■腸内環境を整える効果
やまごぼうに含まれる食物繊維は、腸内に溜まった老廃物や有害物質を吸着し、体外へ排出する働きがあります。また、腸内の善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌を増やす働きもあるため、腸内細菌のバランスが良くなり、腸内環境の改善に役立ちます。
腸内環境が整うことで、便秘の予防や改善にも効果が期待できます。
■高血圧を予防する効果
ナトリウムは体にとって必要なミネラルですが、摂り過ぎると高血圧の原因になります。
やまごぼうに含まれるカリウムは、過剰なナトリウムを尿として排出する働きを促すため、高血圧の予防に効果があります。
■心疾患を予防する効果
やまごぼうに含まれるマグネシウムは、カルシウムと拮抗して筋肉の収縮をスムーズにし、心臓を規則正しく拍動する働きに関わります。
マグネシウムが慢性的に不足すると、狭心症や心筋梗塞などを引き起こす可能性があるため、マグネシウムの摂取は心疾患の予防が期待できます。
こんな方におすすめ
●腸内環境を整えたい人
●高血圧が気になる人
●心疾患を予防したい人
おさらい
●やまごぼうは、山野に自生するキク科のもりあざみで、「ごぼうあざみ」「きくごぼう」とも呼ばれる
●やまごぼうの直径1〜2cmほどの細い根は主にみそ漬けに利用される
●食物繊維が豊富でごぼうのように噛みごたえがあり、よく噛むことで食欲増進や消化促進が期待できる
・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)
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