硫黄はメチオニンやシスチンといった含硫アミノ酸として、体内でタンパク質の構成要素となるほか、毛髪や爪、皮膚、軟骨の原料としても役立ちます。また、ビタミンB1やパントテン酸と結びついて糖質や脂質の代謝を促進する作用もあります。



硫黄とは?

硫黄は、メチオニンやシスチンといった含硫アミノ酸としてタンパク質に含まれており、タンパク質の重要な構成要素です。具体的には、硫黄は毛髪や爪のタンパク質であるケラチンに多く存在し、艶のある髪や健康的な爪の形成に貢献し、軟骨、骨、腱の構築にも関与します。また、硫黄はビタミンB1やパントテン酸の構成要素として糖質や脂質の代謝を促進する役割も果たします。さらに、有害なミネラルの蓄積を防ぎ、細菌感染の抵抗力を高めるなど、身体全体において重要な働きをします。

 

硫黄が不足すると皮膚炎や脱毛、関節の軟化、解毒力の低下、シミなどの症状が現れることがあります。
しかし、普段から十分なタンパク質を摂取していれば、硫黄の欠乏症は起こりにくいです。

硫黄を多く含む食品として肉や魚が挙げられますが、これらを摂取できない人は鶏卵や牛乳、
ニラ、玉ねぎなどからも硫黄を補うことができます。
通常は食品からの摂取による過剰摂取の心配はありません。
ただ、長期間にわたり過剰摂取が続くと、血液中のホモシステイン濃度が上昇し、動脈硬化のリスクが高まる可能性があります。

硫黄の効果

解毒作用がある

肝臓の解毒機能を助ける作用があり、有害なミネラルなどが体内に蓄積するのを防ぎます。

 

毛髪や爪、皮膚をつくる

アミノ酸と結びつき、毛髪や爪、皮膚、軟骨などの組織をつくる働きをしています。

 

糖質や脂質の代謝を促す

ビタミンB群とともに、糖質や脂質の代謝を促す働きがあります。

硫黄が摂れる食べ物

イイダコ(生)、牛ひき肉、グリーンアスパラ、プロセスチーズ、卵など

こんな方におすすめ

筋肉の調子を整えたい人

免疫機能を整えたい人

肌の調子が気になる人

おさらい

硫黄は艶やかな髪や健康的な爪をつくるほか、軟骨や骨、腱もつくる

有害なミネラルが蓄積されるのを防ぎ、細菌感染の抵抗力をつける

不足した場合、皮膚炎や脱毛、関節の軟化、解毒力の低下、シミの原因となる


参考文献

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・正しく知れば体が変わる!栄養素の摂り方便利帳(発行所 株式会社PHP研究所)


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