ビタミンCはストレス対策だけでなく、美容にも効果があると注目されている成分です。また、骨や筋肉、歯ぐきや血管の形成、免疫力を向上させるなどの効果も期待されます。ビタミンCは食べ物から摂ることもできますが、ビタミン剤やサプリメントで補給する人が増えています。



ビタミンCとは?

コラーゲンを生成するために必要なのがビタミンCです。コラーゲンとは皮膚や腱、軟骨などを構成する繊維状のたんぱく質で、コラーゲンができないと毛細血管の結合組織が緩んで脆くなり、歯ぐきや皮膚からの出血、肌荒れなどが起こります。

またビタミンCはストレスに対する抵抗力や免疫力を高めます。消化管での鉄の吸収を高める作用や老化を抑制するなど多くの機能があるビタミンです。

 

ビタミンCは野菜や果物などに多く含まれていますが、体内でビタミンCを合成することはできないため、食べ物から摂取する必要があります。ただし、ビタミンCは温度や湿度、光や紫外線の影響で壊れやすく、水にも溶けやすい特性を持っています。そのため、効率よくビタミンCを摂るためには、調理法や保存方法にも注意が必要です。特に果物から摂る場合は、皮をむいた後はすぐに食べるようにしましょう。

 

ビタミンCが不足すると壊血病が引き起こされます。壊血病とは血管がもろくなって歯ぐきや内臓から出血が起こる病気です。昔から人間を悩ませる病気でしたが、20世紀になってビタミンCの不足が原因で壊血病が起こることが分かりました。

ビタミンCの効果

老化を防ぐ

抗酸化作用が強く体内の酸化を抑制する働きがあります。

 

コラーゲンの生成を促進

タンパク質の約30%はコラーゲンからできています。

コラーゲンは細胞と細胞を繋ぐ接着剤のような役割があり、歯ぐきや血管、骨や筋肉をつくります。そしてビタミンCはそんなコラーゲンの生成に欠かせません。

 

免疫力を高める

ビタミンCは、身体の中に入ってくるウイルスを排除しようとする働きがある「白血球」を強化してくれます。それだけではなく、自らもウイルスを排除しようとする働きがあります。風邪が流行する時期には、ビタミンCを摂取することをおすすめします。

 

ストレス対策に

ストレスが生じると、抗ストレスホルモンであるアドレナリンという副腎髄質ホルモンが分泌され、血圧を下げて血中の糖分を増やし、エネルギーの増産態勢を整えます。ビタミンCは副腎髄質ホルモンの生成に関与し、エネルギーを増やすことに役立ちます。

反対にビタミンCが不足すると抗ストレスホルモンが十分に生成されず、ストレスに負けてしまいます。

ビタミンCが摂れる食べ物

アセロラ(酸味種) 1700mg

アセロラ(甘味種) 800mg

いちご 62mg

キウイフルーツ(緑肉種) 71mg

キウイフルーツ(黄肉種) 140mg

赤ピーマン 170mg

黄ピーマン 150mg

ブロッコリー 140mg

じゃがいも 28mg

トマト 15mg

ミニトマト 32mg

※可食部100gあたり

※日本食品標準成分表2020年版(八訂)より

こんな方におすすめ

老化が気になる人

免疫力を高めたい人

ストレスが気になる人

おさらい

歯ぐきや血管、骨や筋肉をつくるコラーゲンの生成促進の他、抗酸化作用も期待される

身体の中に入ってくるウイルスを排除する働きがある

ビタミンCにより抗ストレスホルモンの生成が促進される


参考文献

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・正しく知れば体が変わる!栄養素の摂り方便利帳(発行所 株式会社PHP研究所)

・NHK出版 健やかな毎日のための栄養大全(発行所 NHK出版)

・食品成分最新ガイド 栄養素の通になる第2版(発行所 女子栄養大学出版部)


カテゴリーに戻る

関連記事