ロマネスコはローマ生まれのイタリア野菜で、カリフラワーの一種です。サンゴのような独特の形と緑色の花蕾が特徴で、「サンゴショウカリフラワー」とも呼ばれます。ロマネスコに含まれるビタミンCは、免疫力を高め、風邪の予防に役立ちます。食後の血糖値の上昇を抑える効果があり、コレステロール値の低下を助け、腸内環境を整える効果があります。近年は耐暑性品種が登場し、春作(5月収穫)も可能になりました。
ロマネスコとは?
ロマネスコは、その名前のとおりローマ生まれのイタリア野菜で、カリフラワーの一種です。サンゴのような独特の形状と鮮やかな緑色の花蕾が特徴で、世界一美しい野菜ともいわれています。その形がサンゴに似ていることから、「サンゴショウカリフラワー」とも呼ばれています。
カリフラワーよりも甘みが強く、ブロッコリーに似た風味も持ち合わせています。主な栄養成分は、ビタミンB群、ビタミンC、食物繊維です。
ロマネスコの旬は冬ですが、近年は従来の品種と比べてある程度の耐暑性を持つ品種も登場しています。その結果、高温障害が発生しにくくなり、従来のロマネスコでは栽培が難しかった春作(5月収穫)も可能になってきています。
ロマネスコの効果
■免疫力を高める
ロマネスコに含まれるビタミンCは、身体の中に入ってくるウイルスを排除しようとする働きがある「白血球」を強化してくれます。それだけではなく、自らもウイルスを排除しようとする働きがあります。風邪が流行する時期には、ビタミンCを摂取することをおすすめします。
■血糖値の上昇を抑える効果
ロマネスコに含まれる食物繊維は、粘度が高く、一緒に食べたほかの食べ物と混ざることでゼリー状になり、小腸までゆっくり進みます。小腸での糖質の吸収速度が穏やかになるため、食後の急激な血糖値の上昇を抑える効果があります。
■コレステロール値を下げる効果
食物繊維には吸着性があるため、胆汁酸が腸管内で吸収されるのを防ぐ働きがあります。胆汁酸は肝臓でコレステロールを原料としてつくられるので、胆汁酸の排出を促進することで、結果的にコレステロール値の低減に役立ちます。
■腸内環境を整える効果
食物繊維は、腸内に溜まった不要な老廃物や有害物質を吸着し、体外へ排出する働きがあります。また、腸内の善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌を増やす働きもあるため、腸内細菌のバランスが良くなり、腸内環境の改善に役立ちます。
腸内環境が整うことで、便秘の予防や改善にも効果が期待できます。
こんな方におすすめ
●免疫力を高めたい人
●コレステロール値や血糖値が気になる人
●腸内環境を整えたい人
おさらい
●ロマネスコは、ローマ生まれのイタリア野菜で、カリフラワーの一種
●ロマネスコに含まれるビタミンCは、免疫力を高め、風邪の予防に役立つ
●ロマネスコに含まれる食物繊維は、食後の血糖値の上昇を抑える効果があり、コレステロール値の低下を助け、腸内環境を整える
・四季を味わう ニッポンの野菜(発行所 株式会社玄光社)
・Let's 農業44号(関東農政局営農支援情報誌)
・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)