芽キャベツは秋から春に出回り、キャベツよりも栄養価が高い野菜です。特にビタミンCが豊富で、ビタミンB群やビタミンK、葉酸も多く含まれます。β-カロテンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を保護し、強い抗酸化作用で老化やがんの抑制にも役立ちます。ビタミンB1・ビタミンB2は代謝に欠かせず、特にB1は乳酸分解を助け疲労回復に効果的です。また、キャベツの約3倍の食物繊維を含み、便秘予防、糖尿病やコレステロール上昇の抑制にも有効です。
芽キャベツとは?
芽キャベツは秋から春にかけて出回ります。栄養素はキャベツに似ていますが、含有量ははるかに多く、特にビタミンCは群を抜いています。さらに、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンK、葉酸も豊富に含まれています。
β-カロテンは体内で必要量がビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を保護し、その働きを正常に保ちます。また、強い抗酸化作用により、抗がん作用や老化抑制にも効果を発揮します。ビタミンB1・ビタミンB2は炭水化物や脂質の代謝に不可欠で、不足すると疲労の蓄積や神経障害を招くこともあります。特にビタミンB1は筋肉内の乳酸分解を促し、疲労回復に欠かせない栄養素のひとつです。
食物繊維はキャベツの約3倍で、便秘予防に有効です。血糖値の上昇を抑えて糖尿病を防ぎ、コレステロール上昇を抑える水溶性食物繊維も含まれています。
■調理との組み合わせ
調理の際は必ずアク抜きをしましょう。外側の皮をむき、軸に十字の切り込みを入れてから、塩を加えた熱湯で茹でます。煮込み料理に合うため、たまねぎやベーコンと一緒にシチューにしたり、ガーリックバターソースを添えた温野菜にするのもおすすめです。しいたけやしめじなど、ビタミンEが豊富なきのことの組み合わせも良いでしょう。
■選び方
葉の緑色が鮮やかで巻きがしっかりしているもの、小ぶりで硬そうなものは旨味が強いです。
■保存方法
乾燥を避けるため、水で湿らせたキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。
芽キャベツの効果
■老化を防ぐ
芽キャベツに含まれるビタミンCは、抗酸化作用が強く体内の酸化を抑制する働きがあります。
■エネルギーをつくるのを助ける
米やパン、麺類の糖質を分解してエネルギーに変換する際には、酵素の働きを芽キャベツに含まれるビタミンB1が助けます。
運動をする人は、エネルギーの需要が高いため、ビタミンB1もより多く必要とされます。
また、脳にもエネルギーが必要です。エネルギー不足は集中力の低下につながる可能性があります。
■腸内環境を整える効果
芽キャベツに含まれる食物繊維は、腸内に溜まった老廃物や有害物質を吸着し、体外へ排出する働きがあります。また、腸内の善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌を増やす働きもあるため、腸内細菌のバランスが良くなり、腸内環境の改善に役立ちます。
腸内環境が整うことで、便秘の予防や改善にも効果が期待できます。
こんな方におすすめ
●老化が気になる人
●運動習慣のある人
●便秘で悩んでいる人
おさらい
●芽キャベツは秋から春に出回り、キャベツよりも栄養価が高い野菜
●特にビタミンCが豊富で、ビタミンB群やビタミンK、葉酸も多く含まれる
●キャベツの約3倍の食物繊維を含み、便秘予防、糖尿病やコレステロール上昇の抑制にも有効
・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)
・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)