きな生姜は鮮やかな黄色を持つ生姜で、強い辛みとフルーティーな香りが特徴です。20年以上前に熊本で偶然見つかり、2022年6月時点では12軒の農家で栽培されていますが、主に関東に出荷されています。生姜にはジンゲロンやショウガオールなどが含まれ、抗酸化作用や殺菌作用、発汗作用があり、肝臓障害や高血圧にも効果があります。また、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルも豊富で、特に高血圧予防や骨の健康、心疾患の予防に役立ちます。
きな生姜とは?
きな生姜の「きな」とは黄色を意味しており、その名の通り、鮮やかな黄色の生姜です。辛みが強く、すりおろしても色がほとんど変わらないのが特徴です。また、香りが強く、フルーティーな風味があります。
きな生姜は、20年以上前に熊本県で偶然見つかった一株の生姜から始まりました。その生姜は他のものより黄色が強く、風味も良かったため、2軒の農家でその株を分けて育て、徐々に増やしていきました。2022年6月時点では12軒の農家が生産していますが、ほとんどは関東方面に出荷されているため、地元の熊本でもなかなか手に入らないことがあります。
生姜の特徴的な成分は辛味を引き起こすジンゲロンとショウガオールです。これらには強力な抗酸化作用があることが分かっています。
また、生姜には強い殺菌作用や発汗作用、食欲増進作用があり、肝臓障害や動脈硬化、高血圧にも効果があると言われています。そのほか、香り成分であるシオネール、ジンゲロール、ジンギベレンには消炎、去痰、保温作用があり、血行を良くするため、疲労回復や冷え症にも効果があります。
さらに、生姜にはカリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルも豊富に含まれています。
きな生姜の効果
■高血圧を予防する効果
ナトリウムは体にとって必要なミネラルですが、摂り過ぎると高血圧の原因になります。
きな生姜に含まれるカリウムは、過剰なナトリウムを尿として排出する働きを促すため、高血圧の予防に効果があります。
■丈夫な骨や歯をつくる効果
きな生姜に含まれるカルシウムは、強い骨や歯をつくり、体を支える重要な働きがあります。
カルシウムとともにマグネシウムやリンも骨をつくる成分になります。カルシウムが2~3に対して、マグネシウムは1のバランスが良いとされています。リンも骨をつくる成分ですが、一緒に摂るとカルシウムの吸収を妨げます。リンは肉類や魚介類など多くの食品に含まれ、過剰摂取となりやすいため、カルシウムの摂取量を増やすことが重要です。
また、吸収したカルシウムを効率良く骨に利用させるためには、適度な運動を行い、骨に負荷を与えることも重要です。
■心疾患を予防する効果
カルシウムと拮抗して筋肉の収縮をスムーズにし、心臓を規則正しく拍動する働きに関わります。
マグネシウムが慢性的に不足すると、狭心症や心筋梗塞などを引き起こす可能性があるため、きな生姜にも含まれるマグネシウムの摂取は、心疾患の予防が期待できます。
こんな方におすすめ
●高血圧が気になる人
●骨や歯を強くしたい人
●心疾患を予防したい人
おさらい
●きな生姜は鮮やかな黄色を持つ生姜で、強い辛みとフルーティーな香りが特徴
●生姜にはジンゲロンやショウガオールなどが含まれ、抗酸化作用や殺菌作用、発汗作用があり、肝臓障害や高血圧にも効果ある
●カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルも豊富で、高血圧予防や骨の健康、心疾患の予防に役立つ
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