真菰(マコモ)はイネ科の多年草で、北海道から九州に分布し、8〜10月に池や沼、川の辺りで群生します。葉は50〜100cmの長さがあり、茎は柔らかく多孔質です。根茎は横に広がり、夏に伸びるタケノコ状の「マコモダケ」は食用に利用され、吸い物や炒め物に使います。また、秋田では「鹿島送り」の行事に使用される「鹿島人形」の材料にもなります。食用のほか、編み物材料としても利用され、古典文学にも登場します。真菰(マコモ)の若葉には食物繊維、ビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム、鉄、クロロフィルが豊富に含まれています。



真菰(マコモ)とは?

真菰(マコモ)はイネ科の多年草で、北海道から九州にかけて分布しています。花期は8〜10月ごろで、池や沼、川のふちなどに群生します。和名の「真菰」は、この葉を敷物の材料に用いたことに由来します。水上に立ち上がる線形の葉は50〜100cmほどの長さになり、茎は多孔質で押すと柔らかいのが特徴です。泥中の根茎は横に広がり、次々と株を増やします。夏に伸びる地中の根茎は白いタケノコ状で、「マコモダケ」と呼ばれ、中空になっています。これを切り取って吸い物の具や炒め物に利用します。また、秋田では大型の葉を「鹿島送り」の行事に使われる「鹿島人形」の材料として用います。

食用としての利用のほか、編み物の材料にもされ、古くから人々の生活に役立てられてきました。万葉集や日本書紀などの古典文学作品にもたびたび登場します。

真菰(マコモ)の若葉には、豊富な食物繊維、ビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム・鉄などのミネラル、さらにはクロロフィルが含まれています。

 

真菰(マコモ)の効果

腸内環境を整える効果

真菰(マコモ)に含まれる食物繊維は、腸内に溜まった不要な老廃物や有害物質を吸着し、体外へ排出する働きがあります。また、腸内の善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌を増やす働きもあるため、腸内細菌のバランスが良くなり、腸内環境の改善に役立ちます。

腸内環境が整うことで、便秘の予防や改善にも効果が期待できます。

 

エネルギーをつくるのを助ける

米やパン、麺類の糖質を分解してエネルギーに変換する際には、真菰(マコモ)に含まれるビタミンB1が酵素の働きを助けます。

運動をする人は、エネルギーの需要が高いため、ビタミンB1もより多く必要とされます。

また、脳にもエネルギーが必要です。エネルギー不足は集中力の低下につながる可能性があります。

 

丈夫な骨や歯をつくる効果

真菰(マコモ)に含まれるカルシウムは、強い骨や歯をつくり、体を支える重要な働きがあります。

カルシウムとともにマグネシウムやリンも骨をつくる成分になります。カルシウムが2~3に対して、マグネシウムは1のバランスが良いとされています。リンも骨をつくる成分ですが、一緒に摂るとカルシウムの吸収を妨げます。リンは肉類や魚介類など多くの食品に含まれ、過剰摂取となりやすいため、カルシウムの摂取量を増やすことが重要です。

また、吸収したカルシウムを効率良く骨に利用させるためには、適度な運動を行い、骨に負荷を与えることも重要です。

こんな方におすすめ

便秘で悩んでいる人

集中力を高めたい人

骨や歯を強くしたい人

おさらい

真菰(マコモ)はイネ科の多年草で川の辺りで群生する

夏に伸びる地中の根茎は白いタケノコ状で、「マコモダケ」と呼ばれる

真菰(マコモ)の若葉には、豊富な食物繊維、ビタミンB1・ビタミンB2、カルシウム・鉄などのミネラルが含まれる


参考文献

・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)

・山菜と木の実の図鑑(発行所 ポプラ社)

・マコモ(真菰)(イネ科マコモ属)野田市 https://x.gd/m3EzF

・潮来市、マコモダケの葉に注目したプロジェクト活動について報告(国立研究開発法人 国立環境研究所)https://x.gd/cj54n


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