柑橘類は一般的にビタミンCを多く含んでおり、みかんも栄養価が高いです。また、β-カロテンよりも抗酸化作用が高いとされる色素成分のβ-クリプトキサンチンも多く含まれています。さらに、みかんの袋に含まれる水溶性食物繊維は、便秘改善やコレステロールや血糖値の上昇を抑える効果があり、糖尿病の予防にも役立ちます。
みかんとは?
みかんはビタミンCの優れた供給源です。100gあたりの含有量は32mgで、いちごの半分程度ですが、洗う必要がなく損失もほとんどないため、効率よく摂取できます。また、みかんにはペクチンやヘスペリジンなども多く含まれています。
みかんに多く含まれるビタミンCは、水や熱に弱いため、生で食べるのが一番効果的です。また、ペクチンやフラボノイドなどの有効成分は、みかんの袋や皮、白い筋の部分に多く含まれているため、積極的に摂取することをおすすめします。
乾燥させたみかんの皮は「陳皮」と呼ばれ、香りが豊かで七味唐辛子の原料として使用されます。また、ケーキやお団子などのお菓子の香り付けにも適しています。柑橘系の香りは、眠気を覚ます効果や頭をスッキリさせる効果、免疫力を高める効果があります。また、みかんの皮をお風呂に入れると血行が良くなり、体が温まります。
ビタミンCは新陳代謝を活性化させて美肌を促し、免疫力を高めて風邪を予防します。また、クエン酸は疲労回復に効果的であり、みかん1個には約1gのクエン酸が含まれます。さらに、みかんのオレンジ色素であるβ-クリプトキサンチンは、β-カロテンの5倍もの発がん抑制効果があります。
また、みかんの袋と筋に多く含まれるヘスペリジンは、毛細血管を強化し、血圧の上昇を抑え、血中の中性脂肪を減らすなどの効果があります。
■みかんの選び方
色が鮮やかで斑点や傷がないもの。
■みかんの保存方法
高温と湿度に弱いのでダンボールや紙袋に入れて冷暗所に置くか、ポリ袋に小分けして冷蔵庫で保存。
みかんの効果
■免疫力の向上
みかんに含まれるビタミンCは、免疫力を高めて風邪を予防します。
■疲労回復
みかんに含まれるクエン酸は、疲労回復の効果が期待できます。
■血糖値の上昇を抑える
みかんの袋に含まれる水溶性食物繊維のペクチンが血糖値の上昇を抑えます。
こんな方におすすめ
●免疫力を高めたい人
●疲労を回復したい人
●血糖値が気になる人
おさらい
●みかんに多く含まれるビタミンCは、水にも熱にも弱いため、生で食べるの良い
●ビタミンCは免疫力を高めて、クエン酸は疲労回復の効果が期待できる
●みかんの袋に含まれる水溶性食物繊維が血糖値の上昇を抑える
・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)
・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)