ビーツは、微量ではありますがビタミンを含んでおり、特に赤色の色素成分であるアントシアニンには抗酸化作用があります。また、ビーツには腸の機能を活性化させる豊富な食物繊維も含まれています。余分なナトリウムの排出を促すカリウムも豊富に含まれており、血圧の上昇を抑制したり、筋肉の収縮や弛緩といった働きにも関与します。



ビーツとは?

ビーツは日本ではあまり馴染みのないものですが、アメリカやヨーロッパでは日常的に使用され、ロシア料理のボルシチには欠かせない食材です。ビーツは鮮やかな赤色とやや土臭い甘味が特徴ですが、この甘味のもとは主にショ糖であり、体内で分解されるとブドウ糖に変わり、脳のエネルギー源として吸収されます。

ビーツには赤血球の形成を助けるビタミンB群の一種である葉酸が豊富に含まれています。葉酸は造血や新しい細胞の増殖に必要であり、特に妊娠初期の胎児の健全な発育に不可欠です。また、認知症の予防にも効果があると言われています。ビーツの独特の赤い色はアントシアニンによるものであり、抗酸化作用があり、生活習慣病予防にも効果的とされています。

 

調理との組み合わせ

フレッシュサラダ以外でビーツを使用する場合は、竹串が通るまで下茹でする必要があります。ビーツを切ってしまうと切り口から美しい色が失われてしまうため、原則として茎を少し残したまま丸ごと茹でることが推奨されます。茹でる際には、塩と少量の酢をお湯に加えると色止めになり、おいしく仕上がります。

市販の水煮ビーツのスライス缶詰は、そのまま煮込み料理やポテトサラダなどに利用すると便利です。

 

ビーツの選び方

形がきれいな丸みをおび、表面に凹凸がないものを選ぶ。

 

ビーツの保存方法

乾燥を嫌うので、新聞紙などに包み、風通しのよい場所か冷蔵庫の野菜室へ。生育中のように立てて保存するほうが鮮度が長持ちします。

ビーツの効果

脳を活性化させる

ビーツの甘味のもとは主にショ糖で、体内で分解されるとブドウ糖に変わり、吸収されて脳のエネルギー源となります。

 

胎児の発育

造血や新しい細胞の増殖に必要な葉酸が含まれています。特に妊娠初期の胎児の健全な発育に不可欠です。

 

生活習慣病の予防

独特の赤い色素のもとはアントシアニンで、抗酸化作用があり、生活習慣病予防に効果があります。

こんな方におすすめ

脳を活性化させたい人

妊娠を考えている人、妊娠中の人

生活習慣病が気になる人

おさらい

アメリカやヨーロッパでは日常的に使われ、ロシア料理のボルシチには欠かせない野菜

甘味のもとはショ糖で、体内で分解されブドウ糖に変わり、脳のエネルギーとなる

ビタミンB群の一種の葉酸を含み、独特の赤い色素はアントシアニンで抗酸化作用がある


参考文献

・実用版オールカラー 食品図鑑(発行所 女子栄養大学出版部)

・春夏秋冬 おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典(発行所 株式会社エクスナレッジ)


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