わさび菜は九州の在来種「からし菜」から育成された緑黄色野菜で、柔らかい葉とわさびに似た辛みが特徴です。ビタミンCやビタミンB2、ビタミンAを多く含み、老化やがん予防、ストレス軽減にも効果が期待されます。生で食べると爽やかな辛みが楽しめ、加熱しても色鮮やか。浅漬けや味噌汁など多用途に使えます。茨城県行方市では通年生産され、空きハウスの活用が栽培の後押しとなっています。
わさび菜とは?
鮮やかな緑色が特徴のわさび菜は、九州の在来種「からし菜」から選抜固定・育成された品種です。ギザギザとした大きな葉は柔らかく、葉面はちりめん状に縮み、わさびのようなピリッとした辛みが特徴です。
ビタミンC、ビタミンB2、ビタミンAなどのビタミン類を豊富に含む「わさび菜」には、老化やがんの予防効果があるとされ、また抗ストレス作用を持つ副腎皮質ホルモンの分泌を促進する働きも期待されています。
ピリッとした辛みが魅力の「わさび菜」は、そのまま生で食べるのがおすすめです。食べる前に氷水にさっと浸し、サラダにしたり、パンにはさんでサンドイッチにすると、「わさび菜」特有のさわやかな辛さが楽しめます。
加熱すると辛みはなくなりますが、鍋に入れても鮮やかな緑色を保ちます。そのほか、浅漬け、おひたし、天ぷら、みそ汁など、さまざまな料理に活用できます。
茨城県行方市では、「わさび菜」が1年を通して生産されていますが、最盛期は9月から3月です。「わさび菜」は収穫せずに放置すると花が咲いてしまうため、次々と成長する葉をこまめに掻き取って収穫する必要があります。
行方市ではもともとビニールハウスによる野菜栽培が盛んであり、また、甘藷や水稲の苗を育てるための空きハウスを有効活用できることも、「わさび菜」栽培を後押しする要因となっています。
わさび菜の効果
■免疫力を高める
わさび菜に含まれるビタミンCは、身体の中に入ってくるウイルスを排除しようとする働きがある「白血球」を強化してくれます。それだけではなく、自らもウイルスを排除しようとする働きがあります。風邪が流行する時期には、ビタミンCを摂取することをおすすめします。
■エネルギー代謝を助ける
わさび菜に含まれるビタミンB2は、たんぱく質や脂質、糖質からエネルギーをつくるのを助けてくれます。
■肌荒れ予防
わさび菜に含まれるビタミンAは、皮膚や粘膜などの上皮細胞の形成や機能に重要な役割を果たしています。上皮細胞は体内に侵入する病原菌を防ぐ役割があり、ビタミンAが不足すると皮膚が乾燥し、肌荒れが生じる可能性があります。
こんな方におすすめ
●免疫力を高めたい人
●運動習慣のある人
●肌の乾燥が気になる人
おさらい
●わさび菜は、九州の在来種「からし菜」から育成された緑黄色野菜で、柔らかい葉とわさびに似た辛みが特徴
●ビタミンCやビタミンB2、ビタミンAを多く含み、老化やがん予防、ストレス軽減にも効果が期待される
●生で食べると爽やかな辛みが楽しめ、加熱しても色鮮やか。浅漬けや味噌汁など多用途に使える
・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)
・野菜のいろいろ「わさび菜」-月報 野菜情報-2011年1月(行政法人農畜産業振興機構)https://x.gd/0Lt6D
・男庭さんのわさび菜 - 産地だより - JAグループ茨城「Amore アモーレ」(全国農業協同組合連合会 茨城県本部 園芸部)https://x.gd/cXHr1