ひのなは滋賀県日野町発祥のかぶの一種で、細長い根と紫赤色の上部が特徴です。葉は漬物などに利用され、アントシアニンを含む赤い部分や、β-カロテンを多く含む葉が栄養的に注目されます。さらにビタミンC・ビタミンK・ビタミンB2・ビタミンB6も豊富で、根にはアミラーゼが含まれ胃もたれを和らげます。β-カロテンは抗がん作用やビタミンAとしての働きがあり、肌や髪の健康維持に役立ちます。ビタミンCとの相乗効果で美肌効果も期待でき、糖質やタンパク質の代謝促進、骨の強化にも効果があります。
ひのなとは?
ひのなは滋賀県日野町が発祥の、かぶの一種です。かぶとはいえ、根は大根のように細長く、上部は紫赤色をしています。葉をつけたまま漬物などに利用されます。
表面の赤い部分はアントシアニンによるもので、葉はβ-カロテンを多く含む緑黄色野菜です。さらにビタミンCも比較的豊富で、ビタミンK、ビタミンB2、ビタミンB6も含まれます。根には胃もたれを和らげるでんぷん消化酵素アミラーゼも含まれています。
β-カロテンは抗がん作用が期待されるほか、体内でビタミンAとなり肌や髪を健やかに保ちます。コラーゲン生成に関わるビタミンCとの相乗効果で、美肌効果も期待できます。また、ビタミンB2は糖質代謝を、ビタミンB6はタンパク質代謝をサポートし、ビタミンKは丈夫な骨づくりに欠かせません。
■調理との組み合わせ方
一般的には漬物として食べられます。塩漬けしたものはそのまま切って食べたり、細かく刻んで炒飯やパスタの具にしても良いでしょう。生のひのなが手に入れば、葉と根を分けて揚げ物や炒め物にするとおいしくいただけます。酢を使ったタレで南蛮漬けや甘酢あんかけにすると、アントシアニンの紫色がより引き立ちます。
■選び方
葉がみずみずしく、根の表面がなめらかで傷のないものを選びましょう。
■保存方法
葉と根を切り分け、新聞紙で包んで軽く霧を吹き、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。できるだけ早めに使い切りましょう。
ひのなの効果
■骨の形成を助ける
ひのなに含まれるビタミンKには、腸から吸収されたカルシウムを骨に取り込む働きがあります。成長期の骨の形成だけではなく、骨粗しょう症の予防にもなります。
■老化を防ぐ
ひのなに含まれるビタミンCは、抗酸化作用が強く体内の酸化を抑制する働きがあります。
■高血圧を予防する効果
ナトリウムは体にとって必要なミネラルですが、摂り過ぎると高血圧の原因になります。
ひのなに含まれるカリウムは、過剰なナトリウムを尿として排出する働きを促すため、高血圧の予防に効果があります。
こんな方におすすめ
●骨粗しょう症が気になる人
●老化が気になる人
●高血圧が気になる人
おさらい
●ひのなは細長い根と紫赤色の上部が特徴で、アントシアニンを含む赤い部分や、β-カロテンを多く含む葉が栄養的に注目される
●ビタミンC・ビタミンK・ビタミンB2・ビタミンB6も豊富で、根にはアミラーゼが含まれ胃もたれを和らげる
●ビタミンCとの相乗効果で美肌効果も期待でき、糖質やタンパク質の代謝促進、骨の強化にも効果がある
・完全図解版 食べ物栄養事典(発行所 株式会社主婦の友社)
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